ちょっとだけ、他人とは違っている自分を知ったとき

Cipec

第1話

このタイトルを見てもらった人はこの言葉をどう解釈しているのだろうか?


それは当たり前、いやいやそんなことない、など個々の考え方が異なることは当然のことだ。


いきなり、こんなことを言ったのは、最近あった身近な出来事で、知り合いに「お前って結構特殊だよな」と言われたからだ。


内容を説明しよう。


とある日、LINEが届いた。


「友人関係のトラブルが悪化してしまい、手に負えない状態なので、助けてほしい」と。


LINEの主は私を含めた数名にそれを送ったらしい。

素直に助けを求めることが出来るのは凄いと思った。見てみぬふりは流石に出来なったので、「助けになるかはわからないけど、行くよ」と返信をした。


来たのは、私を含めて3人。そもそも何人に送ったのかは聞いてないので、詳細は不明だが、人数としては多いと思う。


そして、実際に現場に行った感想としては、ここだけ別世界だと感じた。


一人は泣きながら謝罪の言葉をずっと重ねている。


一人はLINEでずっと一方的な会話を続けている。


正直言うと、見ていられなかった。


どうしたら、ここまで悪化出来るのかと……。


眼の前に起きている恐怖とも言える行動の真相を聞かないと、始まらなかった。


どうやら、皆が遊びに出掛けた写真をアップロードしたら、仕事でいけなかった一人が自殺未遂を経ったらしい。


どうやら、ちょっと精神的に不安定な子で家庭環境も複雑しているようで、要は荒れやすい子だ。


一応、付き添いでお見舞いにも行った。初対面にも関わらず、ピー音が入る言葉を聞かされた。


「こりゃ、駄目だな」と思った。


このようなことの経験を実は過去にもしていた。


不登校の子を学校に連れてきてほしいと言われたこと。


元々、面識があったから、白羽の矢が立ったのだろう。


私はその子に会いに行ったとき、一言だけ言って帰った。


そしたら、その子は学校に来るようになった。


それ以来、その子は私が言った言葉を教訓として生きていると言っていた。


過去の話はここで終わり。


お見舞い後、LINEの主は私達に答えを求めた。


「ちょっとだけ、距離を置こう」と言う一人。


「仲を取り持こう」と言う一人。


私は「縁切れば?」と言った。


そして、最初の方に言った「お前って結構特殊だよな」に繋がるわけである。


もちろん、当の本人に悪気はない。私もそれを理解している。そいつは言いたいことをすぐに言葉にしてしまうことを知っているから。


内容は以上である。詳しいことは省こう。今回の件とはそんなに関係ないからだ。


私は人間関係は最低限しか持たない。要はかなりドライな人間。だから、ちょっと違う回答を言う。


今回の件も言わば、関わりがあって起きてしまったことだ。なら、その根本を無くせばいい。


学生時代もそうだった。解決策として、物事の根本的原因を排除することしかなかった。


なんでかと言うと面倒くさいから。


時間もかかるし、手間もかかる。それで解決になれば良いが、ならなかったら、意味がない。


なら、全てを崩せば済む。と考えていた。もちろん反感もあった。影で悪口、匿名で言われたこともあった。


けど、私はどうでも良かった。


昔から、そんな経験ばかりで、何処か壊れてしまったのだろう。だから、言われて気づいた。私はちょっとだけ考え方が特殊なんだと。


けど、それは前向きに捉えている。


普通なら持つことない答えを私は持てるということに。


ちょっとだけ、他人とは違っている自分を知ったとき、私は少しだけ私について知れた。


それが嬉しかった。私自身の考えが将来何処かで活きてくるかもしれないから。


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ちょっとだけ、他人とは違っている自分を知ったとき Cipec @Oboromaru01

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