第1章『絶望と希望 新しい未来』

俺は今ビルの屋上に立っている。俺の名前は柊優夜(ひいらぎゆうや)そして今からこの世を去る人だ。今言った通り俺は今日この場所から自殺をしようとしている、なぜ俺が自殺をしようとしているのかと言うと、俺は俺の『能力』のせいで世界からの嫌われ者であり、俺へ『友情』『愛情』『恋心』そんな気持ちを持っている人は居ないだろう。

俺は昔の頃の記憶が無い、きっと親に絶望され拒絶された結果、俺は記憶を失ってるそう俺は考えている。

少し前の俺は『世界最強』と言う夢を持ち全力で前へ突き進んでいた、この世界には世界ランキングというものがある、スマホにトップ500位までの世界ランクが記載されていている。

世界ランキングをあげる方法は簡単、人に戦闘を挑み勝てばランキングが上がるそんな単純なものだ、俺はたくさんの人と戦った、俺は100戦100勝と結果は良かったが戦った相手はおれの『怨念支配』により全員重度の精神病になってしまう。そんな俺は周りの人から罵声を浴びせられ続け俺に付けられた名前は『残虐で無惨な堕天使』だった、最初は俺の夢『世界最強』のため、罵声などに耐え続けた、しかしある日俺の夢は完全に壊され俺の精神も壊れたそして俺は今ここにいる、なぜこうなってしまったかその話をするとしよう。

俺は『世界最強』のためにたくさんの人に戦闘を申し込んではいつもの策略で、勝ち続けた、気づいたら俺は世界1024位になっていた。俺は誰よりも才能があり、誰よりも強いそう確信していた、そんな俺の確信はすぐに俺の夢とともに粉々に砕かれるのだった。

俺は世界ランキング29位のデレル・ロービスに戦いを挑んだ。

「よろしくお願いします」

「よろしく」

「世界29位だろうと容赦はしません、一瞬でねじ伏せます」

ちなみに戦いにはルールがある、ルールは簡単

・合図とともにスタートする

・殺害は禁止

・降参はあり、降参をした相手にそれ以上

攻撃をした場合は死刑。

この3つのルールだ、殺害は禁止なので、瞬殺系の能力は使用不可能である、ルールはこんな感じである。

「それではスタート」

スタートの合図とともに俺は能力を使用した。

「『怨念支配(精神崩壊)』」

「この程度の能力で俺に勝てると思うのか?そんな甘い考えなら降参するんだな」

「なぜ、俺の能力が聞かないんだ?」

こいつの能力は『破壊支配』『武器支配』のはずだろ?なんでなんだ?

「お前にいいことを教えてやろう、俺レベル、大体世界トップ100になってくると能力は軽く5つは持ってる、お前は俺の能力を2つだと勘違いしているその時点でお前に勝ち目はない、諦めろ」

「諦められるかよ…こんな所で俺は負けない、『堕天支配(堕天使化)』」

この世界には戦闘力そう呼ばれるものがある、元々の俺の戦闘力は100万だしかし堕天使化により俺の能力は1500万まで上がっている、相手の今の戦闘力は700万だ。

「これなら勝てる」

「たった1500万程度の戦闘力で勝ちを確信するなどあまい、『鬼神化』」

「戦闘力…5000万だと…」

「『破壊支配(能力破壊)』」

「えっ…俺の堕天使化が解けただと?どうしてなんで勝てないんだよ…なんで…」

「大人しく負けを認めろ認めるならこれ以上はしない」

「諦めるかよ…こんな所で俺の夢は『世界最強』お前なんかに屈する訳にはいかないんだよ」

「口だけは達者だななら俺がその夢とやらを破壊してやるよ、『破壊支配(無慈悲なる破壊)』」

「あ…あ…体の力が抜けていく…ダメだ意識が…」

俺は気づいたら病院に運ばれていた、能力のせいで医師からもあまりよく思われてなさそうだが一応治療はしてくれるらしい。

「ありがとうございました、失礼します」

金を払い俺は病院を出た。そして俺は思った。

『戦闘に勝てない俺に意味はあるのな?』

『生きる意味あるのか?』

『意味…ねーよな、もう生きていたくないな…』

俺の夢を壊され、そもそも生きることに執着していなかった俺は死のうと思った。そして俺はビルの屋上に向かった。

俺はビルの屋上につき、言葉を放った。

「バイバイ世界」

俺は体を乗り出そうとした、その時

「待って!死んじゃダメ!」

「え?」

俺は乗り出す体を止めて後ろを振り返った、そうするとそこには若くて可愛い女の子が立っていた。

「君は誰なんだ?」

「え…?覚えてないの?レイくん?」

「レイ?誰だ?俺は柊優夜だぞ?」

「え…?」

この女何を言ってるんだ??よく分からん、俺のことを知ってるのか?でも俺の名前は『レイ』では無い…どういうことなんだ?

「もしかしてレイくん記憶無くしたの?」

「え?記憶?無くしてなんかないぞ?」

「レイくんが15歳くらいの時の記憶思い出せる?」

「え?…ごめん思い出せない…」

「多分レイくんは記憶を無くしてるんだよ」

「え…でも…」

そこで俺は気づいた…俺の昔の記憶が何一つないということを…『こいつが言っていることは本当なのか?』ならこいつに聞かないといけないことがある。

「君の名前は何?そしてなんでおれを止めるんだ?」

「名乗ってなかったね、私の名前はリン・エテリストそしてレイくんの本名はレイ・ディロスティアだよ、そして私はレイくんの『タッグ』つまり『相棒』だよ」

おれの『タッグ』…だと?『タッグ』というのはふたりでチームを組むことある、なぜ『タッグ』というものが存在するかと言うと、この世界には2つの能力があるひとつは俺が持っているような戦闘をメインにする能力である『アタッカー』そしてもうひとつは治療やサポートなどをス『ヒーラー』である。しかし、『ヒーラー』は1人ではなにもできないのである、だから『アタッカー』と組むことで自分の世界的地位を保つことが出来る。

ちなみに『タッグ』の2人は一心同体でたり、1度契約するとどちらかが死ぬまでその契約をとくことは出来ない、そしてアタッカーの『タッグ』の世界ランキングがヒーラー『タッグ』に反映される。

つまり互いの利害が一致しているのである。

しかし、片方が死ぬまで契約は切れないので慎重に契約しないといけない。

「俺の…『タッグ』だと…?なんで俺なんかの『タッグ』なんだ?」

「元々のレイくんの能力は『昇天支配』『全知全能支配』でした…しかし今の能力は『堕天支配』『怨念支配』です。私の予想ですが、世界ランキング3位であるベーレンと戦った時の後遺症だと思います。あの人の能力は相手の能力を失わせ別の能力を植え付ける能力を持っていました、植え付けられる能力はランダムなので相当強い能力の相手でない限り使うのは得策ではありません、しかしレイくんのもつ能力は『全知全能支配』は世界でも1位2位を争うレベルで強力であり能力だけでトップ50以下の人間を寄せ付けませんでした。そしてベーレンの別の能力『記憶剥奪』で記憶を無くされて今になっているのだと思います。私も少しだけ記憶を奪われているみたいですしね。おそらくそのせいで私はレイくんはいつもどうりと錯覚してました。

レイくんの世界ランクは元々7位でしたが今は大体1000位くらい…すごく下がってますねこれもベーレンの能力なのでしょうか…これがレイくんが記憶をなくした理由そして元の能力、私がタッグである理由です」

俺が世界7位?想像つかねーな…あのデレルを余裕で潰せる程度の能力があったんだろ?凄すぎるな…でもリンは強い俺と契約を結んだのにこんなになってしまって…なさけねぇな。

「そんなことがあったのか…リン迷惑をかけてごめんな…弱くてごめんな…1人にしてごめんな…これからは俺がずっと一緒にいる、絶対『世界最強』になる。」

「うん!一緒に頑張ろうっ」

「よろしくリン」

「よろしくレイくん」

「レイでいいぞ違和感しかないけど…」

「レイくんって呼び方、気に入ってるからいいよ」

「なら、いいか」

俺とリンはここで『世界最強』を目指し、2人でなると誓うのだった。

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記憶を失った男が世界最強を目指す物語 @kaname16

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