ちょっとね、色々考えました。
雨ですね。朝からザーザー降っています。朝、通学途中に見かけるのは、黄色い帽子をかぶった1年生たち。かわいいですよね。6年生と比べると赤ちゃんみたい。ランドセルでひっくり返っちゃうんじゃないかって思うくらいかわいい。そんな子たちが長靴を履いて、必死に雨の中、歩いていました。
頑張ってほしいなって思います。思い返せば、うちの上の子。小学校入学当初は、学校でトイレに行けなくてね。いつも帰ってくると玄関でジャーしていたっけ。そんな長女も今や中学3年生。今年は全国大会、本気で狙うらしく、学校の本気。なんと、文化祭の日程がいつも被るので、全国大会の翌日日曜日に変更されていました。
これは本気だ。いつもは土曜日なのにね。日曜日に文化祭やるんだって。頑張れ。期待がかかっているぞ。今年はなにせ、新1年生たちも優秀な子が多いです。実は、とある大会で東北1位になった子たちも複数名いたりして。顧問の先生も期待を寄せているところです。
そんな長女の「人命救助」ですけれども。先日、警察署長さんから感謝状を頂戴しました。しかもそのあとに、テレビ局から「再現ドラマを撮らせてほしい」と言われまして。ちょっと行き過ぎかなと思いつつも、暗い世の中ですから、少しは明るいニュースあってもいいのかなって思ったりもしました。
で、現場に行ってみると、女性役がいないわけです。ぼけーっとして様子を見ていると、「お母さん、顔出しませんから。女性役やってください」っていうわけです。えー、おいらなの? 他にもお母さんいるじゃないか。ってことで女性役に。
女性が本当にフェンスにつかまっていたところに立って、娘たちが来るのを待ちます。もちろん、フェンスを乗り越えたらだめですから、橋の上なんですが。
ところがね。待てど暮らせどなかなか来ない。すごく長い橋なんですが、向こうのほうで、わちゃわちゃしていて、私はずーっと待ちぼうけです。なので、仕方がないので、川から見える景色をじっと見ていました。するとね。なんだろうね。自然って大きいなって思っちゃったりして。いつもは景色を見ることなく、急いで渡る橋ですから、そこからの景色をよく見たことがなかったんです。
こうして彼女が見ていた景色を自分でも見てみると、いろいろな思いがこみ上げてきました。この雄大なる自然を見て、きっと彼女は死をためらったのではないかと思ったのです。ここに来るまでは、色々なことを考えて、追い立てられるように来たのかもしれません。けど、どうでしょう。なんだか、そこに立っていると、自分はちっぽけな存在だなって思って、いろいろなことがどうでもよくなってしまうような、包容力がある感じがしました。
そしてやっとやってきた娘たち。二人の子に手を握ってもらって、娘に背中を押してもらった瞬間。すっごくあったかくて、嬉しいなって思いました。人のぬくもりって、こんなにあったかくていいんだなって。
本当に助かってよかったと思います。こういうニュースが出回るとアンチコメントも数件見かけました。「死のうとしていたのに、助かっちゃって。女性がかわいそうだ」ってコメント。でもさ。本当にそうなら、子供たちの手を握らないと思うんだよね。娘たちは、無理矢理引っ張り上げたのではなくて、戻ろうとした彼女を落ちないように支えた感じでした。再現してみるとね。それ考えると、本当に命あってよかったなと思います。
ドラマはさておき、すごくいい体験をさせてもらった気がします。感謝。
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