友達


 今日は朝から雨です。おはようございます。

 先日、長女の学校の話題を書かせていただきました。娘の学校、荒れてるなって思っていましたが、ふと昨日。自分の女子高時代を思い出しまして。同じだよなって思いました。


 風紀指導の先生の授業の時に、クラスの誰かが教卓に飲みかけの缶ジュースを置いておいたんです。もちろん、授業にやってきた先生はお怒りになるわけです。「誰だ、こんな失礼なことをする奴は—」って。で結局、授業1コマ、丸つぶれしたんですよね。だって、犯人が名乗り出るはずないじゃないですか。


 当時の私は、犯人が誰だったのかわからなかったような気がしますが。一体、誰だったのでしょう。


 女子高でした。クラスの半分が音楽専攻。残り半分が美術専攻の特殊科です。一週間の半分以上は、各専攻科の授業なので、クラスの子が全員揃うのは、少ない基礎教科の時だけです。けれども、結構仲良しのクラスでした。


 けどやっぱり変な子はいるわけで。音楽専攻の生徒は20名くらい。その中で友達を作るとなると、限られた交友関係です。たまたま、仲良くなったグループには、気分屋のリーダーがいました。毎日、彼女の気分一つで、仲間外れにされる子が順番に回ってきます。


 移動教室が多いですから、みんなで声を掛け合って移動します。けれど、あれ? 今日はなんだかお声がかからないぞって日がたまにある。すごく嫌な気持ちになりましたね。かといって、それが続くのかと思えば、続かない。次の日には、私には声がかかって、別な子には声がかからない。そんなことを3年間繰り返しやられました。


 一人でもよかったんです。もともと一人が好きですから。でも、小さい集団の中でまったくの一人というのも、結構辛いものがあります。だから、致し方なくそのグループに居ました。


 当時、同じクラスだった子と大人になってから再会した時にその話になりました。誰もそのことには言及していなかったですが、大人になってから思い返すと「嫌だったよね」って。そうです。みんな嫌だったんです。でも、誰も口にしなかったというわけです。


 結局、卒業したら当然の如く、彼女たちとは離れました。SNSで再会しましたが、付き合いはしていないです。利害関係で成り立つ友情は、本当の友情ではなかったということですよね。


 大人になってみると、社会って広くて、色々な人がいます。私は色々な人と付き合えますけど、本当に心許せる友人は一人しかいないかも知れません。彼女とは二十年来の付き合いです。今は車で1時間くらいかかる離れた場所にいます。けれど、突然「今日そっち行くけど、食事どう?」ってラインが着ます。


 用事がなければ「行く」ですし、ダメなら「ごめん」。「いいよ、じゃあ、また今度ね」って気軽に返事がきます。半年以上会わなくても、すぐに話が弾んで、話題につきません。こういう子って、本当にいなくてですね。気を遣わなくていいし、何でも相談できます。本当にいい友達だと思います。


 学校時代の交友関係をずっと続けていらっしゃる方もいるでしょう。けれど、世界は広い。学生時代にいい友達がいなくても、きっと生涯の友みたいな子っているはずです。長女にはいつもその話をしています。


「オラの友達付き合いって薄っぺらいんだよな」って昨日ぼやいていましたけど。いいじゃないの。それで。きっと深く付き合える友が、この空の下、どこかにはいるよ!


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