音楽コンクールと創作活動


 夏休みというと、音楽のコンクールが忙しい時期になってきます。かくいう我が家も娘のコンクールに振り回されて忙しいです。今回は、楽器運びの任がお役目ごめんになりましたので、久しぶりに観客にてゆったりと鑑賞することができました。おー、嬉しい。


 中学生らしい、真面目な、きれいにまとまった演奏ではありませんでしたが、人の心を揺さぶるような情緒的な演奏を聴かせてくれた娘たち。素晴らしい先輩たちに引っ張られて本当にいい経験をさせてもらっています。今回は、学校始まって以来の好成績でした。よし頑張った。自主練にも行きましたし、毎日1時間は早く学校に行って練習していました。いや、母も頑張ったぞ。弁当作ったり、送り迎えしましたもん!


 音楽コンクールについては、前のエッセイでもどこかで書いた記憶がありますが、ちょっとここでもう一度書いてみたいと思います。


 コロナ禍になってから、ホールで生の音源を聞く機会がぐっと減りました。やっぱり、ホール中に広がるあの響きを体感できるのは至福の時でした。吹奏楽の響きって、管弦楽とも違って一種独特のものがあります。そして、ホールを選びます。管楽器と打楽器だけだと、響きがうるさくなりがち。地元のホールはいくつもあれど、どのホールでもいいってわけでもなくて、結構ホール選びが難しいようです。


 今回の会場はステージの奥行が深くて、天井が高い。音が妙に響く構造ですから。講師の先生から「パーカス(打楽器)抑えるように」とアドバイスをいただいたと言っていました。他の学校の演奏を聴くと、「ああその通りだな」と。妙にパーカスの音が前面に出てくる。これは講師のアドバイスを受けておいて正解。地区大会では前に出ていたチャイムを奥に引っ込めたのも〇だ。バランス大事。


 演奏というのは、客席に届いたものがすべてになるわけで、演奏者たちの耳に聴こえているものと、お客さんの耳に届くものとはまったく別物になるわけです。コンクールは、そのホールを事前に熟知しておかないと、本番失敗することも多いというわけですね。ですから、出演者たちのもっぱらの興味は「今年の会場はどこになるか?」ということ。一度も演奏したことながないホールでコンクールに出るのは、かなり恐ろしいことになります。今年は講師の先生にすっごく助けられましたね。


 それと同時に大事なのは「誰が審査員でくるのか?」という情報。今年はサクソフォン奏者の審査員が二名。っていうことはサクソフォンをじっくり見られる。講師はサクソフォンのソロを何度も練習していってくれたそうです。審査員って、どうしても自分の専門分野を見ていきます。指揮者や音楽研究家であれば曲の解釈を。それぞれの楽器奏者であれば、その楽器を。審査員の好みはお付き合いしていくにつれ、理解できてきます。参加する側もかなり研究していかなくちゃいけない部分です。


 そうです。小説の公募も同じですね。レーベルの求めるものをいかにキャッチするのか。自分のところではよくても、受け手にどう届くのかを研究することも。人に何かを届ける仕事って、そういうものも大事なわけですね。それがうまくいけば、きっといい結果につながるのでしょう。いい結果でていない自分が言うのもなんですけれども。


 さあ、娘たちの夏はまだまだ続く。私も頑張らなくちゃ~。そろそろルビー大賞に応募するもふもふ猫が終わるので、次作を考えなくてはいけません。ああ、どうしようかなあ。オラの夏休みの宿題だ!


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