第8話 天上への光(8/13)

■シーン5■ 神宮外苑

*シーン5-11* 神宮外苑、いちょう並木(続き)


       背景に絵画館。

       いちょう並木に自衛隊が折り敷き自動小銃を構える。


       路上の啓吾、彩香を抱いて路肩に転がる。


自衛官  :「撃てーっ!」

       自動小銃が火を噴く。


       火竜小2、銃弾を浴びる。


火竜小2 :「ギャアアアッ!」

       仰向けに倒れる。


       その向こうで火竜小1が火炎球を吐く。


       自衛隊員の間に火柱が上がる。

       隊員達が街路樹等で身をかわしつつ前進し自動小銃を撃つ。

       火竜小1、銃弾を浴びて身を縮める。


火竜小1 :「ギャアッ!」


       二体の火竜小の前に、火竜大が立ちふさがる。

       白い羽が広がり、銃弾をことごとく跳ね返す。


       火竜大、火炎球を吐く。


       自衛隊員の間に火柱が上がる。街路樹、隊員の体が大きく吹き飛ばされる。


隊員   :「うわーっ!」

       更に火柱が上がる。


       火竜小1、勢いを盛り返して、火炎球を吐く。


       自衛隊員が退却を始める。

隊員   :「後退! 後退!」


       前面に火竜大、その背後に火竜小1、2。


火竜大  :「ギャアアアアア!」

火竜小1 :「ギャー! ギャー!」


       ふいに辺りが明るくなる。低く音が轟く。

       火竜大が夜空に目を向ける。


       路肩に身を伏せた啓吾。

       辺りが明るくなり雷鳴の様な轟きが周囲を支配する。

       啓吾、顔を上げる


啓吾   :「なんだ!?」


       夜空が黒雲に包まれて稲妻が走り、雷鳴が起こる。


       3体の火竜がしきりと夜空を見上げる。雷光が光り雷鳴が轟く。


       自衛隊員達が、夜空を見上げる。


       曇天に稲光が走り、雷鳴が響いたかと思うと、さっと一筋の光が差す。

       鬨の声が上がる。


火竜大  : 夜空を見上げて、

      「武装天人か!?」


       その脇の火竜小2に稲妻が走る。瞬時に燃え上がる。


       啓吾の目の前に、燃え上がった火竜小2が倒れ、消滅する。


       雲間から大勢の武装天人が舞い降りる。弓に矢を番えて放つ。そのたびに稲光が走る。


       街路俯瞰。火竜小1が舞い上がる。

       火竜小1、画面正面から迫る。


火竜小1 :「ギャーッ!」


       一人の武装天人が矢を放つ。


       火竜小1の体を稲妻が貫く。一瞬にして燃え消滅する。


       火竜大、振り返る。


火竜大  :「やってくれたな! ヒヨコ天女!!」


       稲妻が走る。

       火竜大、一瞬早く舞い上がる。

       アスファルトに火柱が上がる。


       火竜大、飛び去る後ろ姿。周囲に次々に稲妻が走る。

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