第8話 天上への光(1/13)
■シーン1■ 新宿通り
新宿通り、四谷方向。夜空を飛来する火竜の群れ。
先頭の火竜大が咆哮する。
火竜大 :「ギャアアアア!」
新宿通り、御苑前交差点。夜空に待機する4機の大型ヘリ。
自衛隊員 :「攻撃!」
4機のヘリが一斉にロケット砲を撃ち出す。
火竜大 :「ギャアア!」
火竜大の周囲に、反時計回りに渦を巻いて暴風が起こる。
ロケット弾が脇に逸れる。街に落下して火の手を上げる。
1機のヘリが突風にバランスを崩して丸井ビルにぶつかる。
ローターがはじけ飛び、伊勢丹ビルに突き刺さる。
ヘリ本体は、世界堂ビル前に落下して、爆発、炎上する。
火竜大 :「ギャアアォォ!」
火竜小の群れ、次々に火炎球を撃ち出す。
ヘリ群、火炎球をかわしつつ機銃で応戦する。
火竜大、前面に白い羽が広がり機銃弾を弾き返す。
火竜小、機銃弾を受ける。
火竜小 :「ギャッ!」
火竜小、体が粉々の黒い影の様になって飛び散る。
火竜大の体に、黒い影の破片が吸い込まれる。体が一回り大きくなる。
体が大きくなった分、バランスを崩して飛びにくそうにする。
再び、火竜小の1体が機銃弾にやられる。
火竜大、火炎球を吐き出す。
1機のヘリが、火炎球を正面から受けて撃墜される。
2機のヘリが攻撃を続ける。
新宿通り。明治通り(支線)を挟んで、ヘリ(2機)と火竜(3頭)が激しく応酬し合う。
■シーン2■ 目白通り
トッポ、関越自動車道練馬ICを降りて、目白通りを走る。
ラジオ :「‥‥なお、撃墜された生物の生死は現在不明。自衛隊が所在の確認を急いでいます。政府と東京都では、引き続き市民の皆さんへの警戒を呼び掛けています」
トッポ、正面から。運転席に啓吾、助手席に彩香。
啓吾 :「どう思う?」
彩香 :「ちょっと状況が判りません。でも、啓吾さんの言う通りかも知れません。空中戦では火竜は倒せないかも。武装天人ならば、火竜を一断ちに出来る剣を持っているのですけど」
啓吾 :「『武装天人』?」
彩香 :「帝釈宮につめる天人がいて、この星と天上界を守っているんです。(啓吾を見て)啓吾さんみたいな方が大勢いるんですよ」
啓吾 :「(嫌そうに)よしてくれ。俺は、彩香一人で沢山だ!」
彩香 : 嬉しそうに啓吾を見る。
目白通り俯瞰。トッポ、走り去る。
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