第201話
「良し。じゃあアイギス頼んだよ」
ダンジョンに行ってお義母さんのレベル上げをした次の日ようやく浮遊大陸に向かって出発する。
なんかここで数日休んでから浮遊大陸に行こうとすると、その数日の間にまた何か騒動に巻き込まれる気がするので直ぐに出発する。
いま浮遊大陸が浮いている方角も教えてもらったし。
そのうち辿りつけるだろう。
「まってヒロちゃん今回は私もついて行くから」
何か面倒事が持ち込まれる前に出発しようと思ってたら自分もついて行くとシロナさんが中庭に出てきた。
「シロナさんもついて来るんですか?」
「着いてからのお楽しみだけど。私がいた方が話がスムーズに進むと思うしついて行くよ~」
わざわざついてからのお楽しみなんて言うからシロナさんが神獣だからって訳じゃなさそう。
まぁシロナさんがそう言うならスムーズに進むのは嘘じゃないだろう。
というわけで今回の旅は俺、アイギス、シロナさんの3人で向かうことになった。
「空を飛んでいるとちょくちょく竜が飛んでくるのはなんで?」
空飛んでれば遭遇する魔物は絞られてくるし仕方ないとは思うけど。流石に竜の確率が高すぎる。
いくら少ないって言っても竜以外の飛ぶ魔物だって存在するのに。
「アイギスちゃんの魅力が雄竜を呼び寄せちゃってるからよ」
じゃあなに?さっきから襲いかかってくる竜はナンパ竜ってこと?
そんなことを考えていると新しい竜が追加で一体飛んでくる。
確かにいつぞやのファイアードラゴンもアイギスに突然求婚してきてアイギスに瞬殺されたんだったな。
今日だけで竜の素材が大量だ。
しかも全部アイギスが倒してくれてるし。
今回の竜もアイギスが倒そうとしているけど今回の竜は相性が悪い。
俺が倒そう。
ずっと背中に乗ってるだけってのも肩が凝るし。
「アイギス。あの竜はクリスタルドラゴンって言って魔法を反射する。俺とシロナさんを背中に乗せたまま近接戦ってのは無理だろうし。俺がやる」
ストレージから小狐丸を取り出して、ショートワープでクリスタルドラゴンの上に転移して首を切り落とす。
クリスタルドラゴンをストレージに収納してショートワープでアイギスの背中に戻る。
「大丈夫?地上の竜絶滅するんじゃない?」
クリスタルドラゴンを倒してアイギスの背中に戻ってくるとすぐに次の竜が近づいて来る。
これもしかして一体づつ順番待ちしてるの!?
後、竜ってそんなに数が多い種類じゃないはずなのにこんなに倒しちゃって地上から竜が居なくならないか超心配。
「竜と言っても若い竜だし。アイギスちゃんに発情してる奴らを全員倒したところで竜は絶滅しないわよ」
そっかそれなら安心。
と言うかアイギスに発情してる連中かアイギスのお客さんだしアイギスに相手させてたけど、なんか俺が倒すべきなんじゃって思えてきたな。
「アイギス。今から近づいてる竜は俺が倒す」
そう言った瞬間、近づいて来ていた竜がUターンして帰って行った。
「なんだ。帰っちゃうの?」
竜は種類によって肉の味が違うらしいから欲しかったんだけど。
「ちょっと殺気が漏れすぎね。無駄な戦闘を裂けたいならそれでも良いけど。素材として欲しい時は殺気を漏らさないようにしなきゃダメよ?」
近づいてくる竜はうちの可愛いアイギスに発情したトカゲだって考えてたらちょっと殺気が漏れてたらしい。
まぁ、これ以上戦闘を続けてたら暗くなって
テントを設置するのが大変だったし。
ちょうどいいタイミングだったか。
「転移ポイントを設置して家に帰ればいいのに」
「それじゃあ旅感がないじゃん」
転移ポイントを設置すれば家で寝てまた明日ここからスタートするってことが可能だし。
わざわざ夜営する必要ないかもしれないけど。
それじゃあ旅感がないので、行きは転移を使わないで道中や夜営を楽しむことにしている。
帰りは転移で1発で帰るけど。
今日進むのはここまでにしてテントが張れそうな場所に着陸してもらう。
「今日の晩御飯は竜の肉を好きなだけ食べよう」
どれにしようかなと迷ったけど、こないだ食べたのがファイアードラゴンだったし。
今回は反対っぽいイメージのあるアイスドラゴンのお肉にしよう。
「氷属性の竜は生で食べるのが1番美味しいわよ」
生で食べるのが1番美味しいらしい。
寄生虫とか大丈夫?食べた後お腹居なくなったりしない?
「大丈夫大丈夫。不安だったらピュリフィケーション使えば安全だから」
竜の肉はどの種類でも新鮮なものは生食できるらしい。
その中でも氷属性の竜の肉は常温でも油が溶けだしちゃう感じらしく、火を通してしまうとパサッパサの美味しくないお肉になっちゃうらしい。
まぁ、魚も生で食べれるし馬肉も生で食べたし、今更竜の肉を生で食べることを躊躇する必要ないよな。
アイスドラゴンの肉は常温でもどんどん油が溶けだして美味しく無くなっちゃうようなので先に別の料理を作って食べる直前にスライスする感じにしよう。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
読んで頂きありがとうございます。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます