第26話
「一撃かよ!」
複合結界がレッサードレイクの放った火球ブレス1発で消滅する。
出来れば2発ぐらい耐えてくれると嬉しかったんだけど。
すぐに複合結界を張り直す。
攻撃されっぱなしも不味いのでこちらかも後退しながら妖術を使って攻撃する。
「『火砲』」
様子見に1発火砲を打ち込むと、レッサードレイクが火球ブレスを火砲に向かって打ち込む。
火砲と火球ブレスがぶつかった瞬間に大きな爆発を起こして消えてしまう。
妖術は防御を貫通することができるけど。
攻撃スキルを使って相殺することは可能。
やっぱり1人だと手数が足りない。
妖術を使ってもある程度は相殺されちゃうだろうし。
相殺されなかった攻撃もボスモンスター専用結界によって防がれてしまう。
妖術を数回当てれば壊れるようなやわな結界じゃ無いだろうし。
完全に手数不足。ポーションを飲んで魔力を回復する暇も1人じゃ作るのが難しい。
妖術は魔力の消費が激しいので戦闘中に魔力回復するタイミングがないと戦い続けことが出来ない。
「何とかするしか無いか。『花吹雪』!」
一定時間、自動で敵を魔力で作られた花びらが切り刻んで攻撃してくれる妖術、花吹雪を使う。
それに対してレッサードレイクはさっきまでとは違い炎を広範囲に撒き散らす。
普通のブレスを使って相殺しようとする。
ほとんどの花びらは消滅してしまったけど、幾つかの花びらは広範囲ブレスを抜けてレッサードレイクに攻撃している。
と言ってもボスモンスター専用結界に当たって弾かれてるけど。
そんなことより、今はこっちの方に集中しないと。
広範囲ブレスは文字通り攻撃範囲が広いので俺がいる場所も普通に攻撃範囲内だ。
今は複合結界で防げてるけど複合結界にヒビが入って、それがドンドン大きくなっていく。
後、数秒もしないうちに割れてしまうだろう。
この間に魔力回復ポーションを飲んで魔力を回復させる。
もう初級の物では魔力が全開しなくなってしまったので、中級の物使う。
「『 複合結界』」
Lv1では1枚しか結界を張ることが出来ないので、結界が割れた瞬間に合わせて新しい結界を発動させる。
じゃあ、寝る時に自分を囲むように結界を発動させてるのはそうやってるのと言うと。
結界を張る時に1枚の板状では無く自分を囲むように立法体でと念じながら発動させれば。
立方体の結界を張ることができる。
ただしコレだと1枚板状の結界より耐久は下がってしまうと言うデメリットがちゃんと存在する。
「『火砲』『氷砲』『火砲』『氷砲』」
いつもは水平方向に飛ばしているけど、今回は広範囲ブレスを回避するために山なりに飛ばした。
山なりに飛ばされた火砲と氷砲は広範囲ブレスを避けてレッサードレイクにヒットする。
ブレス中に動けないって言うのは意外と弱点だな。
しっかりブレスを耐えれないとこっちがこんがり焼かれちゃう訳だけど。
今のうちに出来るだけボスモンスター専用結界の耐久を削っておこうと更に妖術を打ち込もうとしたけど。
レッサードレイクも馬鹿ではないので広範囲ブレスをすぐに辞めて、上空に飛び上がってしまった。
ボーナスタイムだと思ったのにそう簡単には行かないようだ。
ずっと馬鹿みたいにブレスだけで攻撃してくれれば良かったのに。
「『 花吹雪』『雷撃』」
上空に逃げたレッサードレイクに速度低めな火砲と氷砲では当てるのは難しいと判断して
相手を自動追尾してくれる花吹雪と速度の早い雷系の妖術を使って攻撃する。
高速飛行で避けようとするけど、花吹雪は自動追尾なので1度避けてもまたおってくる。
レッサードレイクが花吹雪に集中しているところに雷撃を打ち込んでダメージを稼ぐ。
そんな感じでチマチマ結界の耐久を削っていたが。
これでは拉致があかないと思ったのか。
避けるのを辞めて、レッサードレイクが俺目掛けて急降下してくる。
急降下からの前足キックを後ろに飛び退くことで交わしたと思ったら今度は体を横に1回転させ、しっぽで攻撃してくる。
しっぽの攻撃をジャンプで避けて、しっぽの上を通過する瞬間、虚空斬りを使って尻尾を攻撃する。
虚空属性ならもしくはって思ったけど。
バッチリ結界に防がれてしまった。
正直このまま近くで戦うのは俺が不利だ。
近接戦得意じゃないし。
こっちは1発喰らえば死にはしなくとも大ダメージを受けてしまう。
ソロで戦っている以上大ダメージを受けてしまったらゲームオーバーだ。
地面に着地するとすぐに距離をとるために移動を開始する。
近づいて来ないように火砲を使って牽制するのも忘れない。
「クッソ俺が近接戦したくないって思っているのがバレてるな」
近づかれるのを嫌がると気づいた。レッサードレイクはボスモンスター専用結界にものを
言わせてこっちの攻撃を回避せずに突っ込んで来るようになった。
こうなるとまじでピンチだ。
今は何とか避けたり結界魔法で防げてるけど。
被弾するのも時間の問題だぞ。
「やばっ」
攻撃を避けようとした瞬間、足元に転がっている小石を踏んずけてしまいバランスを崩してしまう。
今から避けるのは無理だ。
結界魔法込みで攻撃をけて、ポーション使って怪我を治すしかない。
そんな時間をレッサードレイクがくれるとは思わないけど。生き残るにはそれしかない。
そう思って身構えた瞬間、体が突然引っ張られる。
「遅くなってしまい申し訳ございません」
サテツ達がギリギリで間に合って助けてくれたようだ。
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