第337話:新しい出会い
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ダリルたち
いきなり俺を潰すとか言って、襲い掛かって来たのに。アッサリ返り討ちにされたからな。
ダリルを殴り飛ばしたせいで天井にできた穴は、ハンターズギルドマスターのオルドが文句を言いそうだから。魔法を使って直しておく。
さてと。ジェシカたち『白銀の翼』のメンバーが来たのは良いけど。俺はみんなが待っているから、そろそろ『
「アリウス。みんなのことなら気にしなくて構わないわよ。私たち『白銀の翼』が、今日ロワイヤの街に行くことを伝えたら。あとで合流するって言っていたわよ」
ジェシカがみんなのことを考えないで、行動するとは思わないからな。やっぱり、そういうことか。
この前、ミリアもロワイヤの街に来たから。ミリアがみんなを連れて来るんだろう。
「じゃあ、気兼ねなく飲むとするか」
「だったら、今日は当然アリウス君の奢りだよね?」
何が『だったら』なのか、良く解らないけど。マルシアのノリは、いつものことだからな。
「ああ、マルシア。それくらいは構わないよ。狩人のみんなも、今日は俺が全部奢るから。好きに飲み食いしてくれよ」
狩人たちが歓声を上げる。ホント、現金な奴らだな。まあ、『殲滅の牙城』の連中が乱入して来たのは、俺のせいみたいだし。迷惑料として、メシくらいは奢るよ。
「貴方はアリウスさんに対して、随分と馴れ馴れしいようですね」
ヨハンがマルシアを睨む。そう言えば、この2人は初対面だな。
「あたしとアリウス君は、マブダチだからね。君はアリウスに雇われているヨハンだよね。ジェシカから話は聞いているよ」
「ああ。アリウスさんが冒険を楽しむのに奴った奴か……なるほどな。結構、良い腕をしているみじゃねえか」
アランがヨハンを値踏みするように見る。
「貴方たちの方こそ……さすがはSS級冒険者パーティー『白銀の翼』ってところですか」
今の『白銀の翼』のメンバーたちは、そろそろSSS級冒険者に挑戦することが視野に入る実力者揃いだ。新しく『白銀の翼』に加わった万能タンク、シャイン・オルタリアも800レベルを余裕で超えている。
「なあ、アリウス。また化物みたいな連中を連れて来たな。ホント、てめえといると飽きねえぜ」
シンディーはカウンターで、グラスに蒸留酒を並々と注ぐと。一気に飲み干す。
「私の仲間を化物扱いするとか。シンディーは相変わらず、口が悪いわね。今度、口の利き方を教えてあげるわよ」
ジェシカが睨みを利かせると。
「いや、遠慮しておくぜ。ジェシカの
シンディーがお手上げというジェスチャーをする。
「そう。だったら許してあげるわよ」
いつの間にか、ジェシカとシンディーの関係も、収まるところに収まったみたいだな。
「アリウス。みんなを連れて来たわよ」
「ここがギルモア大陸? 建物の造りとか、そんなに変わらないわね」
そんなことを話しているうちに。ミリアがエリス、ソフィア、ノエルを連れてやって来る。
4人の美人の登場に、狩人たちが勝手に盛り上がっているけど。
「最初に言っておくけど。ジェシカも含めて、こいつらは全員俺の妻だからな。下手なことを考えるなら、俺が相手になるよ」
狩人たちに釘を刺しておく。みんなが他の奴らと仲良くなるのは、俺がとやかく言うことじゃないけど。下心がある奴は、みんなも嫌がるからな。
「「「「「アリウス……」」」」」
みんなが嬉しそうな顔で、俺に抱きついて来る。人前でイチャつくなとか、白い目で見られても。他の奴にどう思われても構わない。俺にとって、みんなが誰よりも何よりも大切だからな。
「あたしたちは、とっくに慣れたけど。アリウス君たちは相変わらずだね」
「ホント、口の中に砂糖をぶち込まれた気分だぜ。まあ、勝手にやってくて感じだけどな」
「貴方たち何を言っているんですか。アリウスさんと奥さんたちが仲良くする光景……これほど尊いものは、この世にありません」
堂々と胸を張るヨハン。
「こいつ……マジかよ?」
「……ヨハンって、物凄く変な奴だね」
マルシアとシンディーはドン引きしていた。
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