第5話 本(もと)を務(つと)む


  本(もと)を務(つと)む

  三国人(台湾客家・韓国人・ユダヤ人)のように、沢山の血が入り混じっているが故に、必然的にそうなる精神分裂病気質と違い、単一(純潔)民族としての

○ 気質(中国人としての精神的品質)

○ 心情(叙情豊かな心)

○ 身上(中国人らしさ)

○ 信条(自分たちの信じるもの)

 を持っている。


  人種(中国人)としての出所(しゅっしょ)・民族としての由来がはっきりしている。そして、それを多くの中国人が、過去から漢詩や歌や小説や思想(志操)書として書き残し、それを直系の弟子のみならず、多くの中国人が自分で読み書きし、自分の(精神的な)血となし肉となして吸収している。だから、どんなに他民族と血が混ざっても、中国人性を失わない・忘れない・疎かにしない。


  だからこそ、


⑤ 地に足の着いた話ができる → 視点が現実的

ハイテク技術一つの運用にしても、戦争屋アメリカは(しょうもない)武器を作るが、中国人は例えば、海底に沈む巨大な清代の船を引き上げるために、それ専用の引き上げ船なんてのを(突貫工事的に)作ってしまう。コロナの病床が足りないといえば、数万人の病床を一週間で作る。

  優秀な技術を人殺しの為に使ったりしないで、人を生かすために有効活用している。 → 易経「人を生かすを大徳という」


⑥ (自分の国の)歴史を大切にする → 時間の感覚が悠久の昔から続いている。

   昨日・今日という観点ではない。何万年もの昔に始まる遠い記憶から、現在(目の前で起きている諸相実相)を見ている。欧米人や三国人と決定的に異なるのが、中国人の悠久の時間と無限の空間感覚なのです。


   たとえば、台湾客家の場合「日本統治時代」から、彼らのすべての歴史は始まっている。せいぜい、オランダの植民地であった400年前だ。

  どうして、もっと昔を掘り起こせないのか、と言えば、一つには彼ら台湾客家は自分達の存在感を揺るがすような「台湾原住民のルーツ」なんて、怖くて追求できないから。

   韓国にしても、従軍慰安婦だの徴用工といった第二次世界大戦時から歴史が始まっている。この「日本に対する脅し」によって、戦後の韓国は、金と技術を無限に日本から徴用できる「打ち出の小槌」を手にしたのだから。

  しかし、日本人にしてみれば、日清戦争のとき、初めて百済(現在の韓国)に来た日本人の役人が、「糞尿と食べ物を入れる容器が、同じではよくない」ということを教えたところから、日韓関係は始まったのです。(私(平栗雅人)の父も、昭和16年に朝鮮のソウル近郊の村に住み始めたとき、彼らの(臭い)匂いに気を失いそうだった、と言ってました。)


  台湾客家や韓国人は、恐ろしくて自分達の過去を掘り返せない。真実を見たくないから。「真実の追究といいながら、幻想・仮想を創造する」というのは、芸術の一アプローチの変型判といえます。


  中国では、毎日のように遺跡や古代の遺物が発見されているし、それを大衆が、ごく当たり前のようにして、学と官で協力して大切に処理している。1週間前には、レストランで食事中にお客の一人が化石を発見、なんていう記事が人民網日本語版に出ていました。中国では、考古学というのは日常茶飯事のことであり、国家や自治体がそれを大切に処理保管してくれる、という社会的な安心感があるのがいいですね。


  日本の場合は、台湾と同じで、縄文人の遺跡や化石が見つかっても、国も自治体も面倒がって黙殺してしまうことが多いようです。

  この本の第1話で述べた「東名高速道路建設」の時も、縄文時代の遺跡や化石が何百と発見されたそうですが、すべて破壊・破棄され、コンクリートで埋められてしまったそうです。弥生人にとっては、縄文人の遺跡だの痕跡は、なるべく隠したいのでしょう。

 ある専門家に言わせると、縄文時代から弥生時代へと、その文化的な質は退化したのだそうです。


続く

2022年 7月24日

V.1.1

平栗雅人

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中国人とは何か @MasatoHiraguri

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