第59話

 ゴブリンを倒し終わりヒスイの方を向くと触手で首を絞められてそれを振り解こうともがいているゴブリンがそこにはいた


 『ハルト!ヒスイが相手にしているゴブリンはヒスイに任せていいですから今は逃げようとしているゴブリンアーチャーを!』


 「分かった!」


 腹を抑えていたゴブリンは弓を片手に背を向けて魔境の奥に向かい逃げ出そうとしていた。そのゴブリンに向かいハードシードを放ちながら走って向かうと放ったハードシードが足に当たり転んだゴブリンに追いついた


 起き上がったゴブリンは弓以外の装備がない様で弓を振り回しながら攻撃してくる。近くからハードシードを放ちゴブリンを怯ませて動きを止めるとゴブリンの腕を狙い前蹴りを行い弓を手放させる


 思いのほか蹴りの威力があったのかゴブリンは腕を押さえ頭が下がるとその頭に向かい世界樹の棒を振り下ろす。重く硬くなった世界樹の棒はゴブリンの頭を潰しゴブリンは倒れた


 ひと息つく前に倒したゴブリンをアイテムボックスに収納するとヒスイの元に戻る。ヒスイもゴブリンソードマンを倒し終わった様でゴブリンをその触手を使い集めていた他のゴブリンを収納するとその場を離れる


 それから川に着くまでの間モンスターからの奇襲はなく川まで着いたら川沿いを下って魔境から出る


 魔境を出るまでの間にはぐれでいた鹿のモンスターのディアーを倒して収納するとその後はモンスターに襲われる事なく魔境ゴブリン森林を出ることが出来た


 魔境からある程度離れると浄化魔法を使用して身体を綺麗にしてから昼食の用意をするとヒスイに辺りの警戒を頼み昼食を食べていく


 昼食は昨日広場で買った物でそれを早食いしながら食べ進めていく。コップに入れた牛乳を飲み終わると昼食に使った食器を浄化魔法で綺麗にしてから解体の為に地面に穴を開ける


 モンスターの血抜きをする為に土魔法を使い用意するとまず大きな鹿のモンスターのディアーを出すとディアーに浄化魔法を使い身体の中も含めて綺麗にするとディアーを吊るすと首を切り落とし血抜きをして解体をしていく


 最初にディアーの解体を終わらせてから他のモンスターの解体をしていく。ヒスイにモンスターの内臓を食べるのか聞くと食べるとナビィに通訳して貰い心臓などの内臓を上げる


 すべてのモンスターの解体が終わると穴と土魔法で作り出した解体道具を土に戻すと浄化魔法で身体や解体した周りを綺麗にしてヒスイと共にまた魔境に向かう


 解体に時間が掛かったのであまり深く魔境の中を探索しないで浅い場所を探索する事を昼食の時に決めた


 魔境内の探索をするとゴブリンが一匹の時にはそのゴブリンに気づかれない様に気配をナビィに消して貰い気配の消し方を教えられながらゴブリンの頭を世界樹の棒で叩いて倒していく


 最初のナビィに力を貸してもらった頃は気づかれる前にゴブリンを倒せたが今はそのナビィのサポートを減らしているからか何回か気づかれて戦闘になった


 気配を隠して近づくのは俺よりもヒスイの方が得意な様でゴブリンの首を絞めて倒していた


 解体の時間が掛かるモンスターは倒さない様に隠れたりしながら魔境の探索をしてナビィから夕食前に帰る為に今日は探索を終えて帰る事にした


 魔境を出ると小走りで町まで向かい町が近くなるとヒスイを下ろして今日解体した物を入れた袋をヒスイにも持って貰いながら町まで歩いていく


 門まで来ると門兵にギルドカードを見せて町中に入ると解体場に向かう。解体場の中に入るともう夕暮れの時間だからか混んでいた


 一番人が並んでいない列に並び順番を待つ。俺の順番が来るとすぐに背負っていた袋をカウンターに置いてヒスイが持ってくれていた袋も置くと依頼書を取り出して解体場の職員に渡す


 職員に木札を渡されると列から離れ木札に描かれた順番がくるまで椅子に座って待っていると受け取りカウンターで番号を呼ばれて向かい達成のハンコが押された依頼書と買い取って貰った収穫物の代金を貰い冒険者ギルドに向かう


 冒険者ギルドの中に入ると並んでいるセシリアの列の最後尾に並ぶ。順番が来たら依頼書とギルドカードをセシリアに渡して待つ


 「これで明日のランク試験を受けれますね、ハルトさん」


 「はい、明日は頑張ります」


 ギルドカードと依頼報酬を受け取るとセシリアと少し話して列を抜けて冒険者ギルドを出て大熊亭に帰る


 大熊亭に入ると受け付けにはアイラさんがいた


 「おかえりなさい、ハルトさん」


 「ただいまです、アイラさん。部屋の鍵を良いですか」


 「分かりました、少し待っていてくださいね」


 部屋の鍵をアイラに貰うと二階に上がり鍵を開けて部屋に入る。部屋に入ってすぐに浄化魔法を使用して身体の外と中、防具とヒスイを綺麗にしたらヒスイをテーブルに下ろして防具の手入れを行いそれが終わったらアイテムボックスに収納する


 夕食までの間瞑想を行い最大まで魔力を回復すると取り出した野菜を種に変える魔法を使う。ナビィにサポートして貰いながら必要な属性に魔力を変換して集めドーム状にした中に野菜を入れて種にしていく。ちょうど種を作り終わり魔力が無くなり掛けた頃に外から鐘の音が鳴った


 ヒスイを連れて一階にある食堂に向かうとサーヤが居て今日もサーヤが夕食を頼んでくれていた様だ


 夕食が来るまでの間サーヤの手のひらに俺の魔力を放出して魔力を感じさせて魔力感知の練習をサーヤがしている間にヒスイには今日採取した薬草を葉っぱ付きで上げて夕食を待っていると夕食を持ったアイラがやってきた

 

 サーヤに練習をやめさせると夕食を食べ始める。今日の夕食はウサギのシチューで美味しいが流石のナビィも三回目だからか食事の感想も減ってきていた


 「明日は練習お願いね!ハルトお兄ちゃん!」


 「分かったよサーヤちゃん。お手伝い頑張ってね」


 「うん!」


 ヒスイにも分けながら夕食を食べ終わるとサーヤと明日の練習の話をしてから別れて部屋に戻る


 部屋に戻りヒスイを下ろすと魔力の回復の為に瞑想を始めてから光魔法の取得の為の練習を開始する


 いつもの時間まで光魔法の取得の練習と瞑想での回復を繰り返すと時間をナビィに教えられて身体を拭いていく。今日はお湯を用意しようと思ったがナビィの念話でヒスイがお湯を作ってくれていた


 「ヒスイ、すごいな。ありがとう」


 『ヒスイが頑張ってくれましたよ。いつもお湯に入っていた甲斐がありましたね』


 どうやらヒスイが毎回お湯に入っていたのは気持ちいいからというのもあるが自身でお湯を作れる様になる為なのもあった様だ


 ヒスイが作ってくれたお湯で身体を拭いていき拭き終わったら浄化魔法で綺麗にしてから服を着て寝支度をし始める


 寝支度が終わるとベットに座り今日のステータスの確認をしていく



 ステータス

名前 ハルト

年齢 15

レベル 13

ジョブ 【棒術士】【見習い魔法使い】

才能

体力 A

魔力量 A

力 A

耐久 A

器用 A

敏捷 A

魔力 A

精神 A

恩恵スキル

【ナビゲーション】【健康魔法レベル4】【ジョブ増加レベル13】

ジョブスキル

棒術士【棒装備時攻撃力小上昇】【棒術スキル経験値小上昇】【能力値力小上昇】【能力値器用小上昇】見習い魔法使い【魔力消費微軽減】【魔力系スキル経験値微上昇】【能力値魔力量微上昇】【能力値魔力微上昇】

変化スキル

【アイテムボックス】【棒術】【精神耐性】

ノーマルスキル

【棒術レベル15】【投擲レベル6】【風魔法レベル 1】【火魔法レベル 2】【土魔法レベル8】【水魔法レベル7】【木魔法レベル10】【生命魔法レベル9】【死魔法レベル6】【聖魔法レベル4】【浄化魔法レベル7】【契約レベル8】【魔力感知レベル14】【魔力操作レベル14】【魔力身体活性レベル8】【アイテムボックスレベル8】【気配感知レベル9】【呼吸レベル11】【歩行レベル11】【回避レベル6】【夜目レベル4】【瞑想レベル10】【集中レベル12】【解体レベル8】【採取レベル8】【調合レベル3】【素材加工レベル7】【魔力回復量増加レベル11】【精神耐性レベル9】



名前 ヒスイ

年齢 2

レベル 12

ジョブ 【見習い粘体士】

才能

体力 B

魔力量 C

力 E

耐久 A

器用 C

敏捷 F

魔力 B

精神 D

恩恵スキル

ジョブスキル

【粘体攻撃時攻撃力微上昇】【粘体術スキル経験値微上昇】【能力値耐久微上昇】【能力値器用微上昇】

変化スキル

ノーマルスキル

【粘体術レベル9】【水魔法レベル8】【生命魔法レベル6】【魔力感知レベル9】【魔力操作レベル9】【吸収レベル9】【酸生成レベル8】【細胞生成レベル7】【魔力回復量増加レベル5】【打撃耐性レベル5】


 ステータスの確認が終わりレベルが上がっていたのを確認できた。あれだけのモンスターを倒したので流石に上がってくれてよかった


 眠気もやって来たのでカーテンを閉めてベットに横になる


 「おやすみ。ナビィ、ヒスイ」


 『おやすみなさい、ハルト』


 ヒスイのチャプチャプと桶の中で鳴っている水の音を聞きながら目を閉じて少しして眠りについた

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