第4話

 異世界生活一日目 四月十三日第三風の日


 肌にそよ風が当たり辺りから香る土や草の匂いに目を開けるとそこは草原だった。ラフルトに着き少し「おお!」と興奮してキョロキョロと見回していると遠くの方に町や森林、森林から流れる川が見える


 寒いと身体を見てみると服を着ていなく驚いた


 「裸で送られたのかよ。どうすればいいんだ」


 頭を抱えていると何処からともなく女性の声がしてきた


 『服ならありますから大丈夫ですよ』


 「うおっ!だ、誰だ」


 身構え辺りを見回すが誰もいないのを確認してスキルのことを思い出す


 「もしかしてリフラス様から貰ったスキルなのか?」


 『そうですよ。私はハルト、貴方の恩恵スキル【ナビゲーション】です。服などはリフラス様がおまけして渡したスキルの中にある【アイテムボックス】の中にあります。【アイテムボックス】と念じてみてください』


 なんか聞いたら答えてくれるスキルかと思ったら違ったんだな。でも聞かなくてもサポートしてくれるなら思っていたスキルよりもいいか


 いい加減寒くなってきたから念じてみるか。【アイテムボックス】と念じると目の前にステータスボードの様な物が現れた。それを見てみると【アイテムボックス】の中にある物のリストの様だ


 『【アイテムボックス】を使えましたね。それから出したい物を取り出すイメージをして念じてみてください』


 「わかった」


 アイテムボックス

・金貨×100

・大銀貨×100

・銀貨×100

・大銅貨×100

・銅貨×100

・麻の服上×3

・麻の服下×3

・清浄なシャツ

・清浄なパンツ

・万能安全ブーツ

・温度変化のローブ

・世界樹の棒

・収納袋


 リストにある下着や上下の服、ブーツを取り出すイメージをしてみると草の生えた地面にパサッと取り出した衣服やブーツが落ちた


 「おお!できた」


 『取り出せましたね。今の時期はまだ寒いので恩恵スキルで治せるとしても風邪を引いてしまうかもしれないので服を着てください』


 身体がいい加減冷えてきたのでささっと服を着ると下着も服も異世界だから肌触りに違和感があるかと思ったがそこまでなかった。その後自分の足よりも大きめのブーツを履く。するとブーツは足の大きさにあったサイズに変化した


 「靴が変わった!」


 『はい、そのブーツにはサイズ変更の装備スキルが付いているのでブーツの形が変わったのです。時間もありませんのでいま確認することを確認して町に向かいましょう』


 「時間がない?」


 『はい、時間がありません。いまこの場所はリフラス様が貼った結界がありますが時間ぎ経つと消えてしまいますのでステータスやスキルの確認をしてください』


 時間がないと言われてすぐにステータスと念じてステータスボードを出す


名前 ハルト

年齢 15

レベル 1

ジョブ 【なし】 【なし】

才能

体力 A

魔力量 A

力 A

耐久 A

器用 A

敏捷 A

魔力 A

精神 A

恩恵スキル

【ナビゲーション】【健康魔法レベル1】【ジョブ増加レベル1】

ジョブスキル

変化スキル

【アイテムボックス】【棒術】【精神耐性】

ノーマルスキル


 「年齢は15歳なのか。ジョブも増えている様だし才能もすべてAだな。スキルは希望したスキルもあるが【アイテムボックス】と【棒術】の増えている変化スキルはリフラス様が言っていたおまけなのか」


 『そうですよ。スキルの場所をタッチするとスキルの詳細が現れますから調べてみてください』


 【ナビゲーション】の言う通りにスキルにタッチして調べていく



【ナビゲーション】

 効果

・ラフルトの知識を知れる

・戦闘、生産の知識を知れる

・スキルの知識を知れる

・アイテム、モンスターの鑑定をできる

・スキルの取得に補助

・スキルの制御に補助

・戦闘の補助


【健康魔法】

 効果

・怪我を回復できる

・病気を回復できる

・全ての肉体、精神の状態異常を回復できる

・身体の欠損を回復できる

・魂を回復できる

・寿命を延ばす事ができる


【ジョブ増加】

 効果

・ジョブの取得数を増加できる数1


【アイテムボックス】

 効果

・収納スペース100㎥

・アイテムボックス内の時間を制御できる

・アイテムボックスのスキル経験値小増加する


【棒術】

 効果

・棒術の技術に補助

・棒を装備時に攻撃力を小増加できる

・棒術のスキル経験値を小増加できる

 

【精神耐性】

 効果

・精神の状態異常に小耐性ができる

・精神の負荷に小耐性ができる

・精神耐性のスキル経験値に小増加


 『調べられましたね。なにかスキルに関して質問がありますか。わかることは教えられます』


 「【ナビゲーション】のスキル制御補助と戦闘補助はどういう効果なんだ【ナビゲーション】の他のはなんとなくわかるが」


 『スキル制御補助はスキルの中には身体に負担のかかるスキルや制御の難しいスキルを補助する効果ですね。戦闘補助はハルトが戦闘をおこなうときに戦闘の補助をおこないます。他にもハルトが戦闘不能の時にスキル【ナビゲーション】が自動戦闘をおこないます』


 「そういう効果なのか。戦闘不能じゃないと自動戦闘はしないのか?」


 『睡眠時などに襲撃を受けた場合などもおこないます』


 まあ、さすがにずっと戦闘は自動戦闘なのはやばいからないか


 「次は【健康魔法】を聞きたいけどなんでこんな名前なんだ?」


 『このスキルを作るのにリフラス様が魔法を応用したから魔法がついたスキルなのでしょうね。健康の部分はハルトが健康になるスキルって言ったからだと思いますよ』


 「そう言えば言っていたな。それなら効果の魂回復と寿命回復はなんなんだ」


 『魂回復も寿命回復もそのままですよ。魂は魔力の過剰使用や直接魂に攻撃することができるモンスターからのダメージを回復することができます。寿命回復は若返り寿命を回復する効果があります。そして健康魔法は使用することでレベルが上がる恩恵スキルでレベルが上がれば効果も大きくなります』


 「大きな傷や強い状態異常、欠損は治らないのか?」


 『時間がかかるが治りますし最低限の状態維持はできます』


 即死しなくて回復できる場所があれば大丈夫ってことかな


 「【ジョブ増加】の効果もスキルレベルが上がればジョブの数が増えるのか?」


 『増えますね。ですが恩恵スキルの【ジョブ増加】は使用してのレベルアップではなくハルトのレベルアップが起こらないとレベルが上がりません』


 そうか自分のレベルが上がらないのか


 「次は【アイテムボックス】のアイテムボックス内時間制御のことを聞いていいか」


 『それはリフラス様が特別に追加した能力ですね。アイテムボックス内のアイテムの時間を個別に変えることができます。時間停止から十倍の速さまで変えられます。入れるアイテムはすべて時間停止されていますので時間の速さを変えるには手動で一つ一つ変える必要があります』


 このスキル効果は恩恵スキルでもないのになかなかすごいなでも時間の速さを変える必要なアイテムって思いつかないな。なにがあるんだろ。まあいいか最後のスキルの質問しよ


 「棒術技術補助の効果を聞いていいか」


 『わかりました。棒術技術補助は技術の習熟に補正がかかる他にどういう風に棒術を使えばいいかがなんとなくわかる効果があります』


 「素人でも扱えばいいかわかるってことなのか?」


 『そうです。ノーマルスキルの棒術にはない効果ですね』


 棒術スキル経験値の補正もノーマルスキルではないんだろうな


 「じゃあ次の精神耐性を教えて欲しい」


 『精神耐性の効果は一つは魅了や恐怖などのスキルによる効果の耐性ですね。もう一つの方は精神に負荷がかかることに対する耐性です』


 「精神負荷耐性の方が変化スキルに追加された効果なのか?」


 『そうですね。スキルの質問は以上ですか?』


 他はなんとなくこうだろうなとわかるしないかな


 「うん、そうだな。もう質問はないかな」


 『そうですか。それならアイテムボックスのリストの中から温度変化のローブと世界樹の棒、収納袋を取り出して装備してください。その後は収納袋に大銀貨、銀貨、大銅貨、銅貨を十枚ずつ金貨を3枚入れてから町に向かいましょう』


 「わかった」


 さっそくアイテムボックスから温度変化のローブを取り出し着るとローブの中は暖かく冷えた身体が温まる


 「これにも効果ぎあるのか?」


 『ありますよ。装備には装備スキルがあるアイテムもありますからハルトがリフラス様に贈られたアイテムの内清浄なシャツ、清浄なパンツ、万能安全ブーツ、温度変化のローブ、世界樹の棒、収納袋が装備スキルがあるアイテムです』


 「その効果も聞いていいか?」


 『いえ、いまはやめておきましょう』


 「なんで?」


 『アイテムの鑑定結果を教えている間に結界がなくなる恐れがありますので町に着きゆっくりできるところで説明した方がいいです』


 結界の制限時間も危ないのか


 「そっか、わかった。じゃあ収納袋にお金を入れてさっそく町に行こう」


 収納袋を取り出してその中にお金を入れていった

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