第303話連休の計画策定会議!

私、純子は、5月の連休は実家に帰らない、と決めた。(真由美さんも、あの名古屋嬢の田中朱里も、同じ)

その理由は、いろいろある。

観光地の奈良、博多、名古屋は、すさまじい人出になることが、がわかりきっている。

それは、かなり住んでいる時に、わずらわしさを感じた。

マナーを守らない観光客も多い。

禁煙地区での煙草の吸殻の後始末。

チューハイ缶の、飲み捨ての始末。

夜中に大騒ぎするのは若者から中年まで。(本当に旅の恥はかきすて文化だ)

それぞれ実家への往復運賃も、もったいない。

「上京して、一か月で戻って来たの?」なんて皮肉を言う、「東京コンプレックス、嫉妬まじりの地元密着連中」もいるし。


ただ、それよりなにより、祐君が帰らないことが最大の理由だ。

祐君が言うのに、

① いつでも帰ることができる。(まあ・・・近い、新幹線で1時間)

② 母さんがうるさい。(母親は、どんな母でもそうかな)

③ 姉貴が怒るから嫌。(・・・やはりこれは欠かせない?)


それはともかく、「連休はどうしよう?」との相談になった。(もちろん、祐君の部屋)(最近は田中朱里も常連、引っ越しもして来るみたい)


ここでも、祐君がイニシアチブ。

① 都内で、いつも混んでいて入れない店に行く。(はい、全員賛成!)

② 関東圏の穴場スポット探検。(心霊スポットは・・・苦手と全員)

③ どうしても観光したくなったら、伊東の別荘に行く。(女子全員磯料理食べたくなった)


祐君から、もう一つ相談があった。(神妙な顔)

「春奈さん・・・どうする?」


女子全員は「OK」。

でも、私は聞いてみた。

「恵美ちゃんはどうするの?」(あの丸いお尻と、元気のいいお胸は見たい)


ところが、祐君は、「却下したよ」とあっさりだ。

その理由は、

① 最近遊び過ぎて、テストの成績が落ちたこと。(・・・それはコメントしかねます)

② 食べ過ぎて、ダイエットの必要が高いこと。(確かに、伊東は美味しいものばかり)

③ 店のお手伝いをしろと、お母様から厳命。(連休も混む店とのこと)


祐君

「かわいそう・・・でも、来年、同じ大学に来てもらうためには」

「かなり危険みたい、特に数学」

(これには、女子全員が数学が苦手なので、頷いた・・・女子全員が数学アウトだったから)


話題は、都内、関東圏で行きたい場所の相談にかわった。

人気を集めたのは

① 氷川神社(埼玉にある・・・でも上野から近い・・・アニメの聖地)

② 寒川神社(八方除けの神社・・・祐君は大好きらしい、期待度アップ!)

③ 柴又の帝釈天(寅さん!草団子は食べてみたい)

④ 少し遠いけれど、鹿島神宮。(ここは・・・剣の聖地、春日大社と深いご縁!)

⑤ 困ったら、上野の博物館、美術館。


田中朱里の顏が輝いた。(ますます美少女や、桜田愛奈に負けていない)

「ワクワクします、これ・・・」

真由美さん(この人も美少女やなあ・・・見とれる感じや)

「正解、この案・・・安心した」

私は、祐君に確認した。

「ライブバーの出演はあるの?」

祐君

「連休の最初の日の夜」

「チェロの人と合わせる、チェロソナタ」


女子全員を代表して、真由美さんが聞いた。

「女の人?男の人?」


祐君は、首を傾げて答えた。

「男の人、60才を越えたかな」

「元ニューヨークフィル」

「男とか、女とか、関係あるの?」


今度は、女子全員が、「知らんぷり」を決め込んでいる。

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