第131話純子と真由美も、秋山大先生の家に

井の頭公園の散歩を終えて、祐と純子、真由美は吉祥寺で夕食をすることになった。

祐は、二人に配慮した。(井の頭公園まで来て、吉祥寺に入らないで、そのまま帰宅も無粋と、思った)


純子は目を輝かす。

「すごく近いのね、へえ・・・これが吉祥寺?」

真由美は興奮気味。

「一度歩いてみたくて、ここも憧れだった」

祐は苦笑するだけ(祐としては、地方都市のレベルと思っている)


食事場所は、二人に任せた。

予想通り、洋食の店になった。


純子はオムライス、真由美はハンバーグ定食、祐はグラタン。

ただ、結局は分け合って食べる。


純子

「なかなか、こってり系、いい味だね」

真由美

「博多と変わらないかな、洋食になると」

祐は、何も言わず、黙々と食べる。(美味しいとは思った、両親も通った老舗だった)


純子が聞いて来た

「月曜日が入学式」

「秋山先生のところへは?」

「明日の日曜日に行くの?」


真由美も、祐の顔をじっと見る。

「連日だと、大変かなと、純子さんと話したの」


祐は苦笑。(いつの間に?と思う)

「若菜上の感想を言うくらいかなあ」

「現代語訳するわけでもない」

「お散歩ついでに行くかなと」

「行って、感想を述べて、今後を相談」


純子

「秋山先生ほどの人が、おいで、でしょ?」

「マジに、恐れ多い、祐君すごいなあと」

真由美はストレートに言う。

「ついて行きたいなあ」

純子は、そのストレートさに、笑う。

「祐君の付添?いいかも」

真由美は粘った。

「お邪魔でなければ、純子さんと私も」


祐は、真面目顔になった。

「若菜上の話だから、ここでは時間がかかるよ」

「行くからには、ある程度の知識を」


純子は、真由美の顔を見た。

「では、アパートに戻ります?」

「お菓子屋さんにも寄るけれど」

真由美は純子の意図をすぐに察した。

「祐君、今日は珈琲私が淹れる」

「純子さんは、お菓子を準備」


洋食店を出て、祐は秋山大先生に、「明日、付添が二人」を伝え、了承を得た。

吉祥寺のアーケード街で純子が和菓子を多めに買い、真由美が珈琲豆数種類買った。


その後、アパートに戻って、祐の部屋で、夜11時半まで、三人は、若菜上の話となった。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る