第34話祐君を抱きしめながら、不思議な感覚や気持ち

私、純子は、祐君を抱き締めながら、不思議な感覚や気持ちで満たされていた。

危ないことや、いけないことをしているという不安が、とにかく全く起こらない。

それ以上に、何か「ほっとするなあ」とか「うれしい」とか、不思議なのは「なつかしいなあ」と感じたこと。(祐君は、どう思っているのかは、わからないけれど)


その祐君が、口を開いた。

「純子さん・・・」(私の胸の中で口を動かすから、くすぐったい)


「なあに?」(苦しいのかなと思ったけれど、少し意地悪)


祐君は顔を動かそうとする。(私の胸から脱出を狙っている・・・でも、そんな簡単には解放しない)


「あの・・・苦しくて」(やった!私の勝ち!とニンマリ)


ようやく解放すると、祐君は真っ赤な顔。(メチャ可愛い!ヨダレが出そう・・・)


それでも私は大人の態度。(フフン!)

「どう?昨日の夜は、フラフラだったけど?」


「えっと・・・楽になりました・・・でも・・・」

(祐君は、私をじっと見ている、私の部屋で眠っちゃったこととか、添い寝とか胸ハグを、どう言っていいのか、わからないみたい)


「祐君、気にしなくていいよ」(気にして欲しくない、それは嫌)


祐君はペコリと頭を下げた(それも可愛い)


「朝ごはん、食べられる?」

「何か作るよ」


祐君は、お腹に手をやった。(少し不安・・・)


「いや・・・そこまでは・・・」

祐君は申し訳なさそうな顔。


私は、祐君に遠慮して欲しくなかった。(部屋から祐君が消えるのが寂しかった)

「お粥だったら食べられる?」


祐君は、目を丸くしている。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る