わたしは夢の中で勇者と呼ばれていた
リュカギン
第1話 常雨の森
わたしは、
日々は、大剣を
人間の
わたしは、夢の中で、勇者と呼ばれていた。
◇
ズルリ、ズルリ、と引き
勇者は、雨の
ここは、『
沼の女王の
「あぁ、またですか……」
勇者は気の重さに
前方、
重い体を引き
ズルリ、ズルリ、と引き
もう何回、この泉に
何日経過したのか分からない。王都の
「
勇者は
美少女だ、と自分でも思う。たまに
水面に両手を
「よしっ! もうちょっと
勇者は少し元気になって、立ちあがった。右の
雨の
ズルリ、ズルリ、と引き
しばらく歩いて、
ズルリ、ズルリ、と引き摺るような音がついてくる。
仲間とは、たぶん
引き摺るような音は、ずっとついてくる。いつからだったか、はっきりしない。
ズルリ、ズルリ、と引き摺るような音がついてくる。
とにかく、
「だって、わたしは、勇者だからです!」
勇者は
背負う大剣の
「あー……。また、やってしまいました……」
モンスターの
人間の
この森は、こいつが多い。
勇者は
ズルリ、ズルリ、と引き
あの
しばらく歩いて、泉に
「
見える
まずは剣を
もう一度、周囲を見まわす。
「誰も、見てませんよね……?」
勇者は、人目がないことを
洗った服は
どうせまたすぐ
「そろそろ、
ガサリ、と草を
人間の大人と同じくらいの大きさで、人間の大人に
たまに
勇者は
モンスターが
このモンスターは、武器を使い、音で
モンスターに
勇者は裸のまま、胸は隠して、大剣を振りあげ、モンスターのいる場所へと、泉から
木の
足元に
「……まぁ、そうですよね。こうなりますよね」
勇者は、モンスターの
◇
勇者は
アンバランスに感じる。
泉で
泉の
美少女だ、と自分でも思う。たまに
水面に両手を
「よしっ! もうちょっと
勇者は少し元気になって、立ちあがった。右の
雨の
ズルリ、ズルリ、と引き
ここは、『
沼の女王の
ついてくる音は、ずっとついてくるので、気にするのをやめた。それが何だったとして、気にすることはない。気にしなくても、
そう、これはどうせ、
現実の自分が何者なのか、男なのか女なのかさえ、夢の中では思い出せない。でも、夢の中で、わたしは金色の長い
わたしは、
/わたしは
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