カップラーメン

仲仁へび(旧:離久)

第1話







 どんなに身の回りが、便利になっても人間の中身はそれほどかわらないから。


 たまに、こういう台無しが起きるんだよな。







 ラーメンが食べたくなった。


 夜中にむしょうにラーメンが食べたくなった。


 むくりと起き上がった私は、のそのそとした動きで台所へ。


 とんこつのレトルトラーメンを見つけて、お湯を沸かす事にした。


 ああ、偉大なるカップラーメン。


 最初にこれを発明した人に、拍手を送りたい。


 短時間で簡単、手軽に食べ物が食べられるなんて、昔の人から見たら夢のようだろうな。


 けれど、お湯を入れた後、こぼさないように注意しないと。


 カップ麺は、ものによっては片手で持つことができるくらいのサイズがある。


 ミニカップ麺などもあるから、そういうのは超危険。ちょっと手やひじが当たった時に、倒れてしまうことがある。


 あっ、胡椒とってこよ。


 なんて思って急に立ち上がるのは、よくあるダメなパターンだ。


 ばしゃーん!


 ぎゃあああああ!


 こんなことになって、掃除の手間が増えて、食事の時間がおそくなる。


 物の便利さが上がっても人間のうっかりがなくならないかぎりは、効率的にスマートな時間がずっと続くことはないのだ。


 はぁ、服びちょびちょ。


 洗濯機まわさないとな。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

カップラーメン 仲仁へび(旧:離久) @howaito3032

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ