東京ダンジョン・エクスプローラーズ
旬伍狸羅
プロローグ
2020年12月、師走の喧騒やクリスマスへの盛り上がりに沸く新宿。
都庁を震源地とした地震が街の喧騒をかき消した。
それまで東京都庁と呼ばれていた建物は地震直後に姿を消し、跡地には地下へと続く巨大な階段が現れた・・・。
世界各地に現れた「ダンジョン」。
世界各地で、ある日突然ビルや地下街がダンジョンに置き換わる現象が確認される。ダンジョン内にはファンタジーで語られるようなモンスターが徘徊する。各国は混乱しながらも、それぞれが所有する軍事部隊を展開し、謎のダンジョンの調査を開始していた。
世界各国から寄せられるダンジョンの調査報告は、国連に新設されたInternational Dungeon Investigation通称「IDI」に集積され分析された。
IDIの発表によると、「ダンジョン内では現代の装備や兵器は役に立たない」、「ダンジョン内で採取される物質や金属を加工するかモンスターのドロップや宝箱から入手できる装備だけがダンジョン内で活用が可能」、さらに「ダンジョン内では物理法則が異なり「魔法」や「スキル」などという現代科学では理解不能な現象が確認された」、「ダンジョン内で発見される未知の物質や鉱石、モンスターの死骸は今までに地球上に存在しない物質であり、研究をすることにより、新たな技術革新になりえる」との報告がされた。
これを受けて、各国は警察組織や軍隊を中心に調査を進めるが、現代兵器も物理法則すらも通用しないダンジョンに調査は遅々として進まない状況にある。
日本でも同様に、自衛隊や警察機構を中心とした調査部隊が編成され、調査に当たるが、いたずらに人的被害を増やすだけで、他国同様に調査は進まない状況が続いていた。
想像以上の自衛隊の損耗に業を煮やした国会は、ダンジョンを国の管理下に置きつつ調査を民間に委託する決定を行い、有名企業数社が合同会社「GUILD」を設立。
当然「GUILD」の目的はダンジョン内の貴重な物質の確保である。
「GUILD」は、委託と言う形で広く一般にダンジョン調査員を募集し、集まった人々を委託調査員「エクスプローラーズ」と呼んだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます