異世界マゾイズム~異性からダメージを受けるほど強くなるスキルに目覚めた俺は、変態スキルの女性を集め冒険者の頂点、勇者を目指す
羽羽 ジョージ
プロローグ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
スキルの起源について
昔
この世界は魔王に支配されていました。
人々は支配に苦しみ嘆きました。
そこに一人の戦士が立ち上がりました。
戦士はとても強く、次々現れる魔王の配下を倒していきました。
そしてついに魔王との一騎討ちに勝利し世界を解放しました。
戦士は多くの人に讃えられ、後に勇者と呼ばれました。
勇者は言いました。
「神に誓う。この先世界がどんな危機に陥ろうとも、我が魂、我が意思は時代を越える。そして悪を絶つ剣となるだろう!」
勇者の魂、意思が人々に与えられるスキルの原初と言われています。
スキルは神聖なものであり、本人以外の者には決して確認することは出来ません。
また、現在まで他人のスキルを確認するというスキルも確認出来ていません。
記録されているスキルの効果などは、全て自称によるものであるので過信はしないでください。
もしかしたらあなたのスキルはまったく新しいものかもしれないですね。
スキルの種類について
報告されたスキルは主に4種類に分けられています。
1.技術スキル
武器の扱い、魔法の習得など技術や能力を習得することができるスキル
『剣術』『弓術』『炎魔法』『水魔法』など
2.強化スキル
身体能力を強化するスキル
ただ強化するだけではなく身体に変わった特性を与える場合もある。
『硬化』『筋力増強』『軟体化』『透明化』など
3.職業スキル
職業特性を習得するスキル
職業によっては技術、強化スキル両方の特性を合わせ持って習得する可能性があり、各スキルの上位互換になる場合もある。
また戦闘系以外のスキルも習得する。
『戦士』『治癒士』『魔術師』『鍛冶師』など
4.希少スキル
技術、強化、職業スキルの中でも確認が非常に少ないスキル
どれもが他のスキルとは一線を画すほど強力であるが確認報告が少なすぎるため、まだまだ未知の可能性を秘めている。
『怪力』『神速』『大魔導』『聖騎士』など
スキルというもの
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「どうじゃ、分かったか?」
老人は読んでいた本をそっと閉じ、テーブルに置くと近くに座っていた少年に話しかける。
「他の人のスキルはどうやっても分からないの?」
「そうじゃな、スキルというのは本人が自称しているだけに過ぎんからのう、ここに記録されているのが本当かも分からんのじゃ」
少年の質問に老人が答える。すると少年は閉じていた本を開くと声を弾ませる。
「僕はー、この怪力か神速か大魔導がいいなー」
「うーむ……どれもあまり確認されてないとされる希少スキルじゃな……」
「大丈夫、僕は全部スキルを貰って冒険者になって勇者になるんだ!」
少年は目を輝かせ扉に向かって走り出す。
すると、扉が開き少年とぶつかる。
「痛ってー」
「こら! 家の中を走らないの!」
「げ、お母さん…」
扉から出てきたのは少年の母親であった。
母親は少年に注意すると、座っていた老人に呆れた声をかける。
「おじいさん、またその本読んであげていたの。」
「いやー、そのー、なんじゃ……成り行きで……」
老人が反省の色を示すと、次に母親の矛先は少年に向かう。
「あなたも、冒険者冒険者言っているけど、冒険者が何をするのか知っているの?」
「知らなーい」
「ほっほっほ、冒険者はな魔領域の魔物を討伐するのじゃ」
急に口を出してきた老人を母親はジト目で睨む。
そして母親は質問を続ける。
「魔領域への行き方は?」
「知らなーい」
「なぜ魔領域の魔物を倒すのか分かっているの?」
「知らなーい」
「魔領域へは、ゲートと呼ばれる転送陣を通って行くのじゃ」
老人が声高らかに答え出す。
再び母親は老人を睨む。
老人は一瞬怯むが続ける。
「う……ゲートは冒険者になると発行される冒険者紋章を持つ者だけが通ることが出来るがその仕組みは謎に包まれている」
「魔領域の魔物を倒していかないとゲート周辺の大地が枯れ崩落が起こる。次期に住む土地はなくなり人間は生活出来なくなるからのう、この村の近くにもゲートがある。ここもいつか崩落してしまうかものう」
「えー! じゃあ早くこの村から逃げないとー!」
「昨日も何人か村を出ていったからのう。じゃが崩落の前兆である
老人が話終えると少年は大きな声で宣言をする。
「だったら魔領域の魔物は僕が全部倒すんだ! そうすればこの村にもずっといられるよ」
「ほっほっほ。そうじゃの未来の勇者よ」
「うん!」
母親はやれやれと首を振りながら、笑い合っている少年と老人に呆れる。
そして……
1週間後、村は崩落した、前兆となる予崩振もなく突然に……
少年たった一人を残して……
これはとある少年の幼き日の記憶
そして物語は動き出す
絶望か希望か
どちらかの未来に向かって
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます