不透明な君

雪音‐yukine‐

プロローグ~突然の別れ~

 それは突然だった。


「別れてほしいの」

 

 ショックで言葉が出ない。


「蒼君は悪くないの。ごめん」


 じゃあなんで、どうして。


「今までありがとう」


 ああ、何か言わないと。


「じゃあまたね」

「まっ…………………」


 俺の声は届かず、君はすたすたと歩いて行ってしまった。

 俺はただ涙を流すことしかできなかった。

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