第6話大賢者、巨乳エルフを助ける

「全く…度し難い奴等だな、破廉恥な」


御門先輩がぶつぶつと嘆いている。


「君はもう少し節度のある男の子だと思ったのになぁ」


アリスが俺の方を妬ましそうににらんでいる。


「はいはい、お二人とも~、先を越されたからって妬かない妬かない」


二人を挑発する満面の笑顔のメア。

それもそのはず、俺とメアは服越しとはいえ色々触れ合ったのだから。


「これで結婚して子供でも産んだら最強の魔術師が産まれたりして~」


メアが冗談に聞こえない冗談を発し、3人が険悪ムードになったその時である。


「きゃあああああああああああ、誰かあああああああああああ!」


俺を含む全員に聞こえた乙女の悲鳴。

さっそく俺達はその声の主の元へと向かった。


「ググ、ニンゲンカ!オトコハコロス!オンナハモラウ!」


大型のオークが俺達を出迎える。


「そうはさせるものか!」


御門先輩は太刀に魔力を込め一閃する、がオークの皮膚は固く刃は受け付けない。


「ならこれはどう!バーンボール!」


メアがオークに火球を飛ばす。

しかしオークは涼しげな顔をしている。

二人は昨日の戦いで消耗しきっており、MPが回復しきっていないのだ。

それはアリスも同じ。

俺のMPタンク役に耐えられる女子は他にはいない…いや待てよ?

俺は周囲を見渡すと金髪エルフの少女を発見した。

エルフのMPは皆高水準であると言われている。


「悪いがその力、いや、胸を借りるぞ!」


「え?」


悲鳴の主であろうエルフの美少女の胸に手をやると俺は呪文を唱えた。

一瞬で塵となる巨大なオーク、そしてエルフの美少女から平手打ちを喰らう俺。

だってしょうがないじゃん、こうするしかなかったんだ!

俺は自分にそう言い聞かせるとエルフの里を後にした。


「ねえ旦那様、あの娘まだついてくるわよ?」


「婿殿が命令するならいつでも斬るが…」


「暴力はよくないよ~、先輩も話合いましょ?」


お礼とかごたごたしたのは好きじゃないのでそそくさと現場を離れた俺達。

だったのだが、助けたエルフの美少女がいつまでもついてくるのだ。

ついに気になるゲージがマックスとなった俺は彼女に話しかけた。


「君、エルフの里の娘だよね?ついてこられても困るしお礼とかもいらないんだけど―」


と俺がいいかけたその時である。

エルフの少女は俺の腕を取り、その豊満な胸にやると顔を赤らめながらこう答えた。


「お礼関係ない。これエルフの里の決まり。胸を男に触られたらそいつと結婚する」


「な、なんですってー!!!???」


メアと御門先輩とアリスがエルフの少女に詰め寄る。


「そ、そんな勝手な事、させないわよ!」


「そうだ!私達の方が先に求婚したのだぞ!」


「彼は誰にも渡しません!」


おいおい、なんで結婚するのが当たり前になってるの?

俺達まだ未成年ですよ?ていうか話が急すぎるって!


「ていうかなんで旦那様は胸を触ったのよ?」


「そうだ、同意も無しに関心せんな」


「あんなデカパイ肩がこるだけです!」


3人が怒りの矛先を俺に向ける。

だって不可抗力だもん、しょうがないだろ!

と幾ら俺が言っても納得しない。

そう言い合ってる内にいつの間にか学園についた。


「悪いがここからは学園の領地だ」


「部外者にはお帰り頂こうかしら?」


「…という事です。さあいきましょうか」


3人が俺を引きずり学園の校門をくぐろうとしたその時である。


「お帰り~ゼロくぅ~ん!」


「ぐへ!?」


学園長のデカパイボディプレスが俺に決まる。


「久しぶりだなイリス」


エルフの少女がイリス学園長に軽く会釈する。


「え、二人とも知り合いなんですか?」


「知り合いも何も私達同期生だものねぇ?」


そういえばエルフの寿命は長いと聞く。

学園長の学生時代に同期だったのだろう。


「ここ、お前の学園。私入学できるか?」


「OK牧場!大歓迎よ♪」


「そんな、2つ返事で決めて良いんですか!?」


学園長に詰め寄るメアと御門先輩とアリスの3人

しかし答えは覆らなかった。


「リーゼリッヒだ。リーゼでいいぞ」


リーゼは俺に抱きつくと、その豊満な胸を押しつけてきた。

しかも住む所がないから俺の部屋に住むと言う。

流石にそれはまずいので、特別に広いメアの部屋をシェアする事になった。


しかし俺はいったいどうすればいいんだろう?

このまま本能の赴くままにエロい事しててもいいんだろうか?それとも大賢者として真面目に任務に臨むべきだろうか?

俺の心の天秤は、エッチな方に傾いていた。


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