一、肝試し
「お化け屋敷」は好きだけど「肝試し」は苦手。
「お化け屋敷」は安全に怖いを楽しむところ。
「肝試し」は怖さを我慢するところ。
なので「怖い」を楽しみたい私は肝試しが苦手。
それでも若気の至りというかノリとういか下心というか肝試し、したことがあります。
20代の頃、バイト終わりにシフトのメンバーで肝試しに行こうって話になりました。
私は肝試しは苦手なんで断ろうと思ったんですが、ちょっと良いなと思っていた女子が「行こうよっ」て言ったので、何も言えない。
結局、私も行くことになりました。
真夏の蒸し暑い夜11時過ぎ、バイト近くのそこそこ大きい霊園に男子3人女子2人。
気になる女子と帰り二人きりになるっチャンスのドキドキが怖いドキドキを上回ってました。
興味のない方の女子が少し霊感があるらしく「何か嫌な感じ」「気配がしますう」
なんて言ってたけど、私は「どうせ嘘でしょ」「雰囲気でしょ」って心の中で思うだけ、何も言えない。
霊園の中央に塀に囲まれた一角があって入り口から真っ暗、なぜかそこだけ黒いカーテンで覆われたかのように真っ暗、心なしか冷んやりした空気が流れてきてました。
その当時スマホもないし懐中電灯も持っていなかったので、本当に真っ暗。
「ここ入ったら怖いぜー」「やばいかな、でも行こうぜー」なんて男子の変なノリ。
私は心の中で「行きたくない、早く帰りたい」って思ったけど、何も言えない。
霊感のある女子が「絶対に入っちゃダメ」って泣き出しちゃって、なんとなく白けてその場ですぐ解散になりました。
結局、二人きっりになろうと思った女子にも何も言えない。
一人で変な気持ちで帰りました。
どーしても気になったので次の日、一人で行ってみると塀に囲まれた真っ暗だった所の入り口に大きな墓石が倒れてて、昨日、真っ暗なまんま入ってたら確実につまづいて大怪我だっただろうなって思ったらゾゾゾって怖くなりました。
何も言えなくて・・・夏
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