学校の女子更衣室で、爆乳な美少女らの生着替えを見てしまった俺は、責任を取るために彼女らのパシリ(デート)になった話。
譲羽唯月
第1話 扉を開けた俺の視界の先には、爆乳ハーレムが…⁉
こ、こんなはずでは……。
放課後の今、校舎内の一室の扉を開けてしまった
「「「「きゃああッ‼」」」」
その扉の先には、学校の中でもベスト五に入るほどの美少女らが胸元を隠しながら佇んでいた。恥ずかしさのあまり、しゃがみ込む女の子までいたのだ。
いや、これは、不本意なんだ……。
と、湊は自分に何度も言い聞かせていた。
湊の視界には、ブラジャーとショーツだけを身に着ける。ほぼ、生着替えといって過言ではない、場面が映っていた。
その教室の扉付近に佇む湊は、どこへ視線を向ければいいのかわからず、動揺していた。
むしろ、どこへ目を向けても、おっぱいの大きな美少女の下着姿しか映らなかったからである。
「ねえ、なんでお前は勝手にここに入ってきたんだよ」
上級生の美少女――
湊は動揺し、後ずさってしまう。
いや、だから……これは不可抗力というか、なんというか……。
湊は緊張のあまり、声を出せずに内心で意見していた。
「というか、よくよく見たら、あんたじゃない。湊じゃん?」
「あ、はい……」
「……最悪。なんであんたみたいな奴に見られないといけないのよ」
「ごめん……」
部屋で着替えていた、隣の席の女の子――
どうすることもできず、ただ、謝罪を口にすることしかできなかった。
「湊先輩はどうして、ここに? もしかして、見たくなったんですか?」
話しかけてきたのは、一年生の女の子――
彼女は小柄な体系で、おっぱいは小さめである。
小さといっても、爆乳の中でという意味だ。
「俺はなんというか、モノを取りに来ただけというか。この部屋に段ボールがあるからって、さっき、先生と出会って言われたというか」
湊は事実を口にするのだが、そこにいる美少女からは睨まれているだけだった。
これはどう頑張っても無理なパターンか……。
心の中で絶望するのだった。
「そういうことか」
「はい」
湊は素直に、先輩の問いに答えるのだった。
事実であり、嘘ではないのだ。
本当に、この部屋だと、先生から言われたのである。
「ねえ、湊? 本当にこの部屋なの?」
「うん」
比較的おとなしめの口調で話しかけてきたのは、別のクラスの幼馴染――
彼女は華奢ではあるが、一部の体の主張は強い。
昔から一緒に関わることは多かったが、下着姿を見るだけで、その胸の膨らみをある程度、把握できたのだ。
昔よりもデカくなってるな……。
湊は卑猥なことしか考えられなくなっていた。
「簡単な話。先生に言われて、この部屋に入ってきたってことだね」
「はい、そうです」
再び、世那先輩の方を見て言ったのだ。
「その前に、こっち見るな。むしろ、扉を閉めて背を向けろって」
「ごめん――」
楓音から強く罵られるように言われ、湊は咄嗟に背を向け、扉を閉めた。
「まあ、事情はなんであれ、お前はさ。私たちの下着姿を見てしまったことには変わりはないんだ」
「はい」
湊は四人の美少女に背を向けながら、申し訳ない態度で返答した。
「というか、今から、お前をどうにかするか、考えないといけないな」
「そうですよね」
世那先輩と、楓音の声が聞こえるのだ。
一体、どんなことになってしまうんだ⁉
まさか、学校全体にバラされてしまうのか?
それは嫌だ。
湊はただでさえ、学校での居場所はほぼない。
その上、童貞だと周りの人からバカにされてしまう始末。
ここで、学校でトップレベルの美少女でかつ、爆乳な彼女らの生着替えを見てしまったのである。
仮にバラされてしまったら、学校生活はさらに窮地へと追い込まれてしまうだろう。
嫌だ……。
これは逃れられない運命なのかもしれない。
まさか、あの先生に騙されたのか?
仕組まれただけ?
そんな考えが、湊の脳裏をよぎる。
が、あの先生は、普通にいい人であり、もしかしたら、教室の場所を間違えて伝えてきたのかもしれない。
湊はそう思うことにした。
「先輩。この人の処遇を決めました」
「どんな提案?」
「それはね、私たちのパシリになるってことでいいんじゃない?」
「まあ……それもいいかもな。この頃、部活の忙しくなってきそうだし」
楓音と、世那先輩は納得しながら、やり取りを続けているのだ。
彼女らに背を向けている湊は、少々怯えているところがあった。
パシリなんて、何を指示されるのか。今、考えるだけでも怖い。
「でも、申し訳ないような気がするのですが」
弓弦葉が言う。
「んん、でも、パシリはさすがにひどいような気もしますけどね」
後輩の紬も、湊を気に掛けるように発言してくれたのだ。
意外と二対二で、意見が拮抗状態になっていた。
「んん、いや、妥当だと思うけどね」
「そうですから」
先輩と、楓音の意見は変わりようなかった。
考えてみれば、パシリの方がましなのかもしれない。
ただ、学校全体に、噂が広がらなければいいだけである。
もはや、パシリでもなんでもいいから、平穏な学校生活を送りたいと、湊は必死に願っていた。
「でしたら、私に、いい考えがあるんですけど」
紬が、とある提案をし始めるのだ。
「言ってみてよ」
「それは、私たちと付き合うってことは?」
「「「え⁉」」」
紬以外の子は驚く。
背を向けている湊も、ドキッとした感じに、体を軽く揺らしたのである。
というか、なぜ、付き合うという流れに⁉
そもそも、学校内で、美少女と言われている彼女らと、ハーレム展開で付き合ってしまったら、それはそれで問題に発展してしまうだろう。
何をしても、問題にしかならない今の環境に、湊は内心、頭を抱え込んでいた。
どんな解決方法が、一番いい結末になるのだろうか?
この部屋の扉を開けてしまったことが、湊の人生が大きく変わってしまったと言っても過言ではない。
たった、それだけのことで、人生が良くなったり、悪くなったりするものである。
いや、待てよ……、これはチャンスなのか?
湊には彼女がいない。
作ろうと思っても、なかなかできないのである。
ここは、紬の提案通り、付き合うという流れになればいいのかもしれない。
付き合う場所は、学校以外であれば、何ら問題はないだろう。
湊は彼女らに背を向けたまま、ニヤニヤとした、嫌らしい考えを抱き始めていたのだ。
「なあ、湊。お前にさ、質問があるんだけどさ。パシリになるか、私らと付き合うか、どっちがいい?」
世那先輩からの問いかけ。
それは、付き合う方がいいに決まっている。
だから、迷うことなく言った。
付き合う方でと――
「そうか、じゃあ、パシリってことで」
「え⁉」
先輩の発言に、なぜにと思い、振り返ってしまったのだ。
刹那に気づく、自分の過ち。
振り返ってしまったことで、全裸姿になっていた、四人の美少女らの裸体が、湊の瞳に映るのだった。
「……これには……」
湊は言い訳をしようとするのが、辺りにいる彼女らの顔を見る限り、もはや、そんな状況ではなかった。
「ねえ、湊? 一回、死ぬ?」
楓音から睨まれる。
非常に怖かったのだ。
だがしかし、後輩は――
「私の見たいってことでしょ。ほら、見てもいいよ、湊先輩」
紬は両手で揉んでいる爆乳を見せつけてきたのだ。
実際に見せられるというのも、かなり気まずい。
「……」
幼馴染はその場にしゃがみ込んでいるだけで、特に何も言ってくることはなかった。
本当に申し訳なく思ってしまう。
「まあ、そういうことだ。お前は今日から、私らのパシリな。よろしくってこと」
そんなことを言うと、先輩はいきなり、湊の顔に布みたいなものを当ててきたのだ。
「それで、目隠してればいいだろ」
「……目隠し?」
なんだろうと思う。
湊はその布の匂いを嗅ぐ。
香水のような綺麗な匂いがしたのだ。
手で触ってみると、ちょっとだけ硬い。
タオルでもない布。
それを顔から離し、実際に見てみると、それはブラジャーだった。しかも、世那先輩のモノであり、とにかくデカかったのだ。
「だから、見るなって言ってんじゃん、死ね」
と、楓音から、バッグを投げつけられ。それが顔に直撃した湊は、そのまま倒れ込んでしまったのだ。
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