第3話 第1章 女神?




「•••••」


俺が再び意識を取り戻すと、そこは真っ白な何もない空間だった。

体がない!なんかフワフワするし…


「もしもし?聞こえてますかぁ〜」


幻聴も聞こえてきた、俺はもうダメなんだ…


「これから転生するのに何してるんですか?あなたはすでに死んでますよ」



え…ほんとに?


「はい。本当ですよ。私は転生の女神ですからね」



なんで、俺なんだろ?俺ってゴブリンだったよな?なんで?なんで?



「それは、私があなたの憎しみに反応したからですよ。フフッ」


あと、この世界のためにもなね


「あなたは、他里のゴブリンに裏切られたんですよ。あなた達って言ったほうがいいかね」



……そうだ!あの時、母さんの首が‼︎

その後、俺も…死んだのか



「あのときの説明しますか?辛いならやめておきますけど?」



聞かせてくれ!



「まず初めに、あのゴブリン達は族長会議で裏切った族長とその里の戦闘員です。族長会議の場で裏切り他の族長を皆殺しにしてからあなた達の里を襲いにきたのです。」



だったら、父さんも殺されてたのか…



「はい。裏切りをした族長は新たに誕生した魔王の配下に加わったそうです。前回の魔王と違い、今回のはとても好戦的な魔王のようですね」



今回の魔王?

なぜ父さん達が殺されなくちゃいけなかったんだ!



「それも説明しますね。今回殺された族長とその里のゴブリン達は前回の魔王の元配下だからです。前回の魔王は平和を好んでいた為配下達も戦闘を好まない魔物達でした」


それだけで殺されたのか……



「裏切りの族長は今代の魔王の配下に加わるように話を持ってきていました。それを、拒否した為殺されたのです」


「今代の魔王は配下の能力を上げることができるスキルを持っていた為、皆、敵わず殺されてしまいました」



そんなに強いのか?だとしたら好戦的な魔物だらけになったらこの世界はどうなる?

俺がこれから転生したとしてもまた同じようなことがおきるのか?

それだけはさせない!俺が魔王を殺す、必ず殺して復讐してやる‼︎



「その為にあなたを転生させるんですから頑張ってくださいね。あなたはゴブリンの中でも才能があったので転生者に選ばれたんですよ」



わかった。転生させてくれ



「了解です。魔王やその配下達を倒すのにそのままでは正直言って辛いと思うので成長率のいい加護やスキルを授けます。あとは、モンスターの特長である種族進化もそのままにしますね」



加護かありがたい、種族進化はそのままってモンスターなんだから当たり前だろ。

とりあえず、強くなれるならなんでもいいがさっさと転生させてくれよ。



「わかりましたよーだ、あとは転生後に自分で確かめてください。それでは、魔王討伐お願いしますね。くれぐれもすぐに死なないように」



わかりました。俺は全力で頑張ります。



「でわ、転生に移ります。…あっ、魔王討伐以外は好きにしていいですからね」



ここで俺の意識は無くなった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る