第2話 来世は蝶になりたい理由(2)

 俺は小さい頃からの趣味で大量の生き物を飼育している。蝶や蟻、魚、クワガタムシ、ヘビ、トカゲなどを飼育して毎日戯れている。

 アゲハチョウには、春に生まれた春形と夏に生まれた夏型があり、夏型のほうがある型より大きい事が多い。 

 そのアゲハチョウは春型よりも小さく翅を一所懸命に広げても精々6センチメートル程度しかなかった。家で羽化した蝶は実験や標本に使わない限り外に逃がしていて、その小さな小さなアゲハチョウも外に逃がそうと思っていたが、飛べないと思い飼育しようと考えたが、

 その蝶は空いていた窓から逃げた。懸命に小さな翅を羽ばたかせ高く高く、空へと登っていった。俺はその時、あいつは必ず厳しすぎる自然界を生き抜く。そう確信した。

 きっとあいつは一人で懸命に羽ばたくだろう。俺は一人でいても懸命に何かを頑張っていればいいことに気付いた。どれだけ孤立してもあの蝶のように努力しよう。そして、「来世は絶対蝶になる」そう心に決めた。

 その後、俺は町内の中学校にあいつらと進学したくないと思い、両親に相談して県内の中高一貫校に受験した。こう決意を決めれたのもあの蝶のおかげだろう。

塾に行って誰かと勉強するという関係を作りたくなかったため、自分で勉強をした。最初の模試の結果は散々だったが、一所懸命に勉強をし最後の模試の結果は、A判定を取ることができた。自身がついた俺の受験の結果見事合格だった。

 人間関係が嫌いな俺の六年間の平穏な学校生活が始まろうとしていた

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