怪奇! 自販機購入ポイント乞食ジジイ
鮎河蛍石
怪奇! 自販機購入ポイント乞食ジジイ『ひぐらしのなく頃に 鬼隠し編(上)を読んで』
先般開催された五分で読書コンの執筆に際して、児童書について調べ、『青鬼』が売れていると俄かに信じがたい情報を掴んだ。最近の小学生は暴力に飢えているのか?
本屋の棚を見ると実際に青鬼シリーズが並んでいた。しかし私の興味を引いたのは『ひぐらしのなく頃に』のノベライズであった。レーベルは、なんと双葉社ジュニア文庫である。暇潰し編まで刊行されている。
間違いなく小学生は暴力を渇望している!
私がひぐらしと出会ったのは中学生の頃、アニメ版が深夜に放送されていた頃である。しかし一部の令和の小学生は、ひぐらしと邂逅しているのだ。あまりにも早すぎる出会いだと思うのは、大人の硬い頭故だろうか。
さて、物語の舞台は、殺人、拉致監禁、虐待、拷問、発狂の
このクレイジー極まりない村のモデルになった場所は白川郷だ。
私もオタクの端くれである。無職で極めて暇な頃に聖地巡礼をしたことがある。
その日は県境の峠まで愛車を転がした流れで、下道を使い片道五時間かけ、聖地まで向かった。現地に到着すると半端ではない込みっぷりであった。時期はゴールデンウィークだ。無理もない。
白川郷を回遊し、ひぐらしの缶バッチガチャを見つけたり、同族であろう男達の群れを見たり、梨花ちゃんハウスを見たりして満足したので、滞在時間1時間未満で村を後にした。
流石に帰りは高速道路を利用した。
そしてパーキングエリアで「嘘だ!」と叫びそうになる出来事に遭遇する。食堂で蕎麦を啜った後に、自販機でドリンクを買いその場を去るとシャランと幽かな電子音がした。私が振り返ると爺がスマホ片手にボスのペットボトル(無糖)を買っているではないか。否、買ってはいない。
奴は私の購入ポイントを搔っ攫い無料で商品を手に入れたのだ。
嘆きの森はここにある!
あの瞬間私が感じた不安や恐怖は、レナに「嘘だ!」と糾弾された圭一が感じたソレよりも間違いなく大きかった。
怪奇! 自販機購入ポイント乞食ジジイ 鮎河蛍石 @aomisora
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