2024年1月26日 21:13
#読書感想文の呪いを解くへの応援コメント
このようなことを思っていた方がわたし以外にもおられたこと、心より嬉しく思います。ラヴクラフトには人間が描けなかったと評する方もおりますが、そのような人にHPLを評論する資格はありません。 チャールズ・ウォードの事件で描かれる独立戦争前夜のアメリカの人びとの独立不羈の精神や、チャールズの父とウィレット医師の年齢にふさわしい友情、果てはカーウィンをめぐる魔人たちの不思議に人間的な交流といった描写からさえも、ラヴクラフトの健全で互いに誠実である普通の人間関係への賛美が読み取れます。 また廃れた港町で酒浸りの暮らしを送るマーシュ老人の述懐からは、故郷に縛りつけられそれ以外の場所で暮らすことのできないもの、すなわち作者自身の悲しみが伝わってくるようで、一時わたしはこの部分に深く心打たれました。 ほかにも挙げればきりがないのですが、魔女荘や忌まれた家のラストシーンの美しさからもラヴクラフトの “ 物事や人間生活のまっとうな営み ” への憧れや賛辞が感じとれます。こう言った面からラヴクラフトを読み解く時期はもう訪れているような気がします。 長々と書き連ねてしまいましたが、最後までおつきあいいただきありがとうございました。
#読書感想文の呪いを解くへの応援コメント
このようなことを思っていた方がわたし以外にもおられたこと、心より嬉しく思います。ラヴクラフトには人間が描けなかったと評する方もおりますが、そのような人にHPLを評論する資格はありません。
チャールズ・ウォードの事件で描かれる独立戦争前夜のアメリカの人びとの独立不羈の精神や、チャールズの父とウィレット医師の年齢にふさわしい友情、果てはカーウィンをめぐる魔人たちの不思議に人間的な交流といった描写からさえも、ラヴクラフトの健全で互いに誠実である普通の人間関係への賛美が読み取れます。
また廃れた港町で酒浸りの暮らしを送るマーシュ老人の述懐からは、故郷に縛りつけられそれ以外の場所で暮らすことのできないもの、すなわち作者自身の悲しみが伝わってくるようで、一時わたしはこの部分に深く心打たれました。
ほかにも挙げればきりがないのですが、魔女荘や忌まれた家のラストシーンの美しさからもラヴクラフトの “ 物事や人間生活のまっとうな営み ” への憧れや賛辞が感じとれます。こう言った面からラヴクラフトを読み解く時期はもう訪れているような気がします。
長々と書き連ねてしまいましたが、最後までおつきあいいただきありがとうございました。