日常がわからない

丹月

普通

私は普通がわからない。

アンパンマンを見るとき

みんなは

「アンパンマンの方が正義だ」という。

だけど私は

「バイキンマンの方が正義だ」と思う。

アンパンマンの言葉で

「みんな大好き!アンパンマン!」

という言葉がある。

バイキンマンの言葉で

「みんな大好き!っていうことは

誰も好きじゃないのと同じ」

という言葉がある。

私はこの二つの言葉が並んだとき

アンパンマンの言葉より

バイキンマンの言葉の方が

しっくりくる。

アンパンマンを応援する人は多いだろう。

だが

私はバイキンマンを応援したい。


私は普通がわからない。

録音した自分の声を聞くとき

みんなは

「自分が聞いてる声よりも高い」という。

だけど私は

「自分が聞いてる声よりも低い」と思う。

いつも聞いてるときよりも高い。

だから可愛い子ぶるみたいで気持ち悪いと

みんなはいう。

だけど私は

いつも聞いてるときよりも低い。

だから自分がおばけみたいで少し怖いと

私は思う。

「いつも聞いてるときよりも低い」と言うと

周りには

「耳がおかしいのか?」と言われる。

その度に悲しくなる。


私は普通がわからない。

自分が思っていることが

おかしいとも思わない。

だけど

私を否定する人もいる。

それで私は嫌な気分になる。

だから私は他人を否定したくない。

何か悪いことをしたことがあったり

周りからの評判がとても悪かったり

周りから「嫌われもの認定」されていたり

しても

私はその人たちのことを

否定したくない。

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