第1話   襲来1

俺は平和に大陸の東の村で平和な生活を一人で営んでいた。

だが、それは突如魔物の襲来によって崩れた…。

そしてそれは俺の新しい人生の幕開けでもあった…。




 「今日も暑いな。」


一人で呟きながら農作業を俺はしていた。

そうやっていつも通りの生活を送っていたはずだった。

突然、地鳴りと悲鳴が聞こえてきた。

俺は鍬を投げ捨て走って様子を見に行く。

そこには魔物の群れがいた。

いや、群れというよりは軍隊である。

そこら中で人が悲鳴を上げながら走っている。それを魔物たちは追い、無慈悲に殺していく。

俺はその時ある噂を思い出した。

この大陸の西側は崩壊したという噂を。

それがこいつらによるものであれば、終わりであろう。


そう考えているとまた女の悲鳴が聞こえてくる。

手ぶらであったがそこに向かうとそこにはゴブリンが30匹程いて、一人の女を囲んでいた。


なぜかは知らない。俺はその時そこに飛び込んだ。

腕を振るった。気付いたらゴブリンは死んでいた。

そして、そこには恐怖と疑問に包まれた女性がいた。


 「…。」


俺は何も言わずに立ち去ろうとする。


 「ちょっ!」


女性が声をかけてくる。

無言で後ろを振り向き、足を止める。


 「…何か?」

 「…その、ありがとうございます。」

 「ああ。じゃあな。」


俺は今度こそ立ち去ろうとする。


 「あの、」

 「えっ?」


何故か話しかけられる。

意味がわからない。

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