つつワタリ
@kanji
箱から離れてこんにちは
私情は必要ないけど感情は必要で、ドライなのに湿度は高くて、旗向きを見て味方を変える。群れを離れた理由だ。どのみち持たなかった。
ワタリドリ。
私が呼ばれる名前で、この界隈の名前だ。
「はぐれたワタリドリの末路なんて決まってるのにね」
群れを離れる寸前、仲間にそう話していたのは、あの場所で1番愛想の良い人だった。
ひとりのいま、目的地は未定。
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