真実を知る者

るんるん

第1話


 真実はいつでも一つである。


 誰が決めたことかなど、聞くまでもない。

 それが、"人々"の常識であるからだ。


 人の目で見られることは限られている。

 たった一瞬であっても、長くても。

 もしそれが幻覚であったとしても。

 人は一つしか信じない。


 真実を知る者。


 神が決めた者。

 そのものが見るのがいつも真実であると決める者。

 本来、あるはずのないものを決める。

 たった一つのことでそれを、"真実"であると決める者。


 神はそのものこそ"真実"とした。


 もし、真実が人の数ほどあったとしても、その者だけを"真実"とする。


 それこそが神の子なのだから、と。

 

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