第24話 魔物との遭遇
不気味な笑みを浮かべながら、顔が横に長いゴブリン三体が近付いてくる。
出来れば素早く瞬殺したいけど、HP7しかないか
ら流石に怖いな。
「鑑定さん、アイツらを鑑定して!」
『鑑定結果......ゴブリン×3 魔物 Lv2×2 Lv4×1
名前......無し 性別......オス 状態......通常 その他のスキル及びステータス 解析不能
魔物の中でも特に数が多く弱い魔物。だが集団で行動し、知恵を持ち合わせるため中々に厄介な敵。武器を使用する場合もある。』
「アイツらの攻撃力は?」
『鑑定結果......ATK2〜8だと推測されます。』
「以外に高いな!この可愛すぎるスライムを守りながらの戦闘は厳しいかな......。」
ゴブリン達が迫ってくる。俺はスライムの盾になるように相対する。
スライムも、俺の影に隠れて怯えているようだ。
「まあ......やるしかないか。先手必勝!!」
抜刀した剣を捨て、左手の
「ファイヤボール!」
高速で放たれた火球がゴブリンに当たって、1体の敵が倒れる。
「よし、あと2体だ。ファイヤボール!」
しかし不意打ちで無いのが原因か、敵は数発放った火炎魔法を全て躱し、棍棒を握って走ってくる。
「やば!剣は......!そういやさっき投げ捨ててたな!」
殆どの魔法は近接戦闘を苦手とする。もしかして、結構ヤバいかも。
俺は慌てて地面を見ると、剣が落ちている。
地面に横たわった剣を
「あと1体、どこだ?」
すると背後から猛烈な殺気が襲いかかる。
振り返ると、凄まじい殺気に満ちた形相のゴブリンが、決死の思いで一撃を喰らわせんと振りかぶっていた。
──ああこれは、恨みなんだ。燃えさかる火球で消し炭にされ、鋭利な刃で切り裂かれた仲間への弔い合戦。
そんな俺への、復讐の為の明確な殺意──
体を翻し闇雲に剣を振ったが、空を切る。
敵は腰をかがめて勢いよく棍棒を振りかぶって力いっぱい殴りつけきた。
「くっ......。痛い......。」
腹部に打撃をもらい、反動で飛ばされてしまった。木に背中が擦れる。
1発しか攻撃を受けていないのに、疲労感と倦怠感が襲い、そして死が近い事が分かる。
『警告......現在のHP1/91 危機状態です。』
それは多分HPが1だからだ。急激に迫る死に対し、俺が慄き震えたその時だった。
突然地面から透明色の流動体が飛び出して、ゴブリンの顔面にまとわりついた。
ゴブリンははらいのけようと暴れたが、どんどん粘り着いてさらに身動きが取れなくなって行った。
「スライムが......今がチャンス!」
直ぐに立ち直って剣を握り、ゴブリンの心臓を目掛けて全力の突きを放った。
「くっ......どうだ?」
すると直立の姿勢からグワァ、と声を発し、ゴブリンが倒れた。
「やった......何とか倒せた!」
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スライムの下りを急遽ぶち込んだせいで前後の文脈がおかしいです。(この分も)いつか改稿します(多分)
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