第22話 価値と判断

世の中には付加価値というものがある。

価値観は人各々だが、付加価値となると少しばかり厄介だ。

一般的に「正しい」とされることが「常識」として認識され広く行き渡る。普遍的な価値観が存在してこそ社会は形成され、文明を築く上で重要な「規則」となり人間の営みの根底とされ「価値」そのものの基盤を造り上げた。しかし、其処へ大勢多数の他人によって判断される「付加」が加えられる…そんな付加価値が重要視される時代が所謂いわゆる「現代」…100年継続するかも解らない不確かな価値が蔓延はびこる世の中を肯定してしまった。

本来ならば選択肢はいくらでもある。

自己形成のみならず、確かな存在意義を築き上げるため努力と継続を続けてきた者だけが辿り着く「理念」があり、それこそ人類という生物学的分類による生き物の本質とされる。

知能を発達させ有意義に使用できるのは人類のみである。


私だって好きでこんな役割を担っている訳ではない。有象無象モナドとして存在し見届けることが宿命であり、形成された世界を次々と渡り歩く…そんな厄介な仕事を背負しょっているに過ぎない。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る