4. 消えた未来人
「あ~!! 未来人が、僕の前に現れた!! しかも、これほどまでに見目麗しい美少女が……あ~、我が師匠!!」
「だから、私は、師匠でも何でもなくて、ただの未来人……あ~、なんかもう、説明するの面倒臭くなった! 今すぐ、記憶を奪った方が手っ取り早い!」
そう言いながら、
「せっかく、こんなまたとない体験しているのに、そうはさせるか!」
「これを、師匠の方に向けて発射したなら、もしかして、師匠の記憶が無くなるのかな~?」
「図々しい! これを未開人なんかに、扱えるか!」
「あ~あ、モッタイナイな~! でもこれで、僕の大事な大事な記憶は、いつまでも健在です、師匠!」
ドヤ顔している
「またいつか出向いて、寝ているうちに、照射してやる!」
「えっ、師匠、また来てくれるんですね! いつだって、僕は大歓迎ですよ~!」
「師匠じゃない! いいか、私の事は他言無用だからな!! もしも、破ろうものなら、破った瞬間、消却ビームを浴びせて亡き者にする!」
「そのタブレットは、現代のよりずっと高機能そうですね~、師匠!」
「まあ、さっき消却したこの時代の端末よりは、かなり優れ物には違いない! それから、私は、師匠などという呼び名ではなく、
「
未知の武器を沢山所有している相手を前に、親しみを込めて満面の笑みを向けている
「
「瞬間移動も出来るんですか~! あっ、そうか、タイムトラベラーだし、時間も空間も自由自在なんですね~! でしたら、師匠、僕にお供させて下さいよ~! 僕は、この世界、あまり楽しめないし、毎日テスト地獄で、もうコリゴリなんです~!」
「うるさい! 情けない泣き言など言わず、励め!」
言うが早いか、
「あれっ、
先刻からずっと、
「昂、バタバタ暴れている音と独り言が、さっきからずっと聞こえて来てるんだけど……」
「中二病臭くてヤバすぎだって、兄貴」
2人が部屋を見回そうとして、乗り込んで来ようとしているのを力づくで押し出した
「プライバシーの侵害! 人の部屋を勝手に覗くなよ~!」
母や妹に、
2人が去ったのを確認し、また手をバタバタ振りまくったところで、もう何の手応えも感じられなかった。
「我が師匠の
急に寂しくなったと同時に、先刻までの出来事が実体験なのか、確信を持てなくなりそうだった
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