長い坂道の先に
さなだまる
第一話 別れ
心臓が止まるかと思った。周りの音が消えた。いつかは来ると分かっていたその言葉が、私にとってこんなにも重い物だったなんて。そう、「いつかは来る」これは来るべき別れだった。
私にとって彼は、、
うん、そうだ。彼は希望をくれる人だった。こんなにも満たされた日常を与えてくれた。人生誰もが突き当たる壁というものにぶつかった時も彼が居たから乗り換えられたのだろう。私の苦しい過去も、想像できない未来も、受け止め一緒に前を向こうとしてくれた。そんな彼にとって私は、どんな存在だったのだろうか。「別れよう」この一言で、答えは聞けなくなってしまったけれど。
シャッターが降りた私の恋の話を、少しだけ聞いてほしい。
長い坂道の先に さなだまる @sanadamaru1
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