人魔闘諍
眞田家の者です。
第一部 妖怪斬り達
一話 ある日の日常
俺の名前は
今日俺は、高校生となる、そして今は学校へ向かっている途中だ。学校には三人で向かっている。
一人は
もう一人は
そんな今日は、入学式だ。
俺は登校中に二人と話しながら学校へ向かっていた。
「それにしても、また二人と同じ学校で良かった」
「はぁ〜そうだな、良かったのやら悪いのやら」
「あはは…日里士君は受験落ちちゃったもんね…」
「うっ…そうだ、落ちたんだよ…」
本来は日里士は別の学校へ行く予定だったのだが、落ちたらしい。本人曰く、国語が特に駄目だったらしい。それさえ良ければ落ちずに済んだそうだ。
「まぁ…こうして、また同じだったのだから良かっただろう?」
「それはそうなんだがな…落ちたショックはそう簡単には立ち直りづらいんだよ!」
「俺にそう言われても困るんだが?」
「日里士君が可愛そうだから、話題を変えよ?」
「そうだな…おい、徹何かないか?」
「そう急に言われてもな…妖怪の話でもするか?」
「あっ!妖怪といえば、しってる?最近、ここの近くで人が急に消えちゃうんだって」
それには、俺も聞いたことがある。一昨日ぐらいに、テレビを見ていたらちょうどそれについてやっていた。
今テレビで世間を騒がしておりかなり有名のはずだが、珍しくも知らない男がいた。
「そんなことあったんだ」
日里士である。
「えっ?」
「日里士はもう少しテレビを見ろ」
「え〜睡眠と運動、勉強の時間が減るからな、無理だな」
「そうか、ならラジオを聞きながらやったらどうだ?」
「そうすると、金が…」
「日里士君は、もっとお金の節約をしようね」
「はい……」
日里士は浪費癖というわけではないが、少々食料品やアニメグッズを買い過ぎる事があるので、お金が多くある時が基本的にはない。
「いや、俺の事はいいから、その話を聞かせてよ!」
「簡単に説明すると、人が急に消えていて、そのすべてが、数分前に監視カメラなどに写っているのだが、その後は消息を完全に絶ってしまったそうだ」
「はぁ、そんなことがあったのか…!」
「そうだよ、しかも被害者は15人を超えているんだよ?」
「そうだ、警察側も血眼になってまで探しているそうだ
「俺も、気を付けなくちゃな」
「そうだ、特に日里士、お前の場合、よくここを通るからな」
「おぉ、わかってるって」
「本当に、気をつけてね、日里士君?」
「二人して言わなくても…」
「お前は、好奇心旺盛だからな、しっかりと釘を刺しておかないといけないからな?」
「はい…」
事実、しっかりと釘を刺さずにいていたら、大怪我をしたことか日里士にはあるのだ。少しは学んでほしいものである。
「うぅ……受験に落ちたあの日からかなり不調だー!」
「魔除けの品でも身に付けたらどうだ?」
「あと、気持ちも暗いままじゃ、いけないから、明るい気持ちにしたら?」
「そうだな…」
日里士のことだから、どうせ買うまではいかないだろうな。だが、柚香は優しいから、何かと助言を言って、助けるだろうな。
「お!学校に近づいてきたぞ!」
「お前は、普通に入れたから良かったかも知れないが、俺は本当にギリギリで入れたから、ここに入れて本当に良かった」
「まぁ…仕方ないな、お前の場合」
「うん…そうだね」
「そのことはもう振り切ったし、今は学校を楽しもう」
「そうだね」
今となってはどうでも良い事、それは両親の死だ。それも、変死体で見つかったという事件である。
その後、俺らは校内に入った。クラス分け表を見たら、俺と柚香は同じクラスだったが……
「……っ!あ…おい、おい嘘だろ?」
隣はかなりの心的傷害を得たようだ。俺も三人が一緒ではなくてとても残念だ。だが、一人の日里士の方が辛いだろう…まぁ、頑張れと言うしかないな。
「日里士…頑張れ」
「あはは…日里士君、ドン…マイ」
日里士の目から生気が!!ど、どうすれば…
――――――――――
とのように入学早々、残念な出来事が起きたが、これは入学式。良くあることだろう。本人もある程度は納得しているが…やはり目が…だが、まぁ別のクラスで頑張っていると考えよう。
それよりも今は、自分らのクラス1-2で名前順に自己紹介をしていくそうだ。一番手は担任の先生だ。里江 章志とらしい。後で聞いたが、日里士のクラス1-1の担任は上条 大河、学年主任だそうだ。
自己紹介で俺の順が来た、俺は自己紹介簡単に済まして、席に戻った。後の番である、柚香も同じく軽く済ませた。
そんなこんなで入学式は終わり、下校の時間となった。
正門の前へ行くと、日里士が待っており、俺らが来るのを確認して、歩き出した。
帰り道、夕日の出る前に電車へ乗った。途中に、日里士がスマホで時刻を確認しようとしたため、取り出したら落としかけた、だがすぐに空中でとったため、画面が割れたりするのは防いだようだ。
「大丈夫か?」
「あぶねぇ…落とすところだった……」
さっきの焦り顔とは一変して、安堵の表情となっていたのが見え、本当に焦っていたのが、見てとれた。
「二人共、次のが電車そろそろくるよ?」
「あぁ、分かった」
「了解っと、そうだ時間は3時半丁度と」
日里士が時間を確認すると同時に、目の前を電車が通った。俺らは、電車に乗っていくつかの駅を越えて降りた。時刻は3時40分頃となり、小腹が空いてくるころとなった。
帰り道を、俺達三人で歩いている所に、碧色の眼を持つ、不思議な雰囲気を持つ狐が珍しくも現れた。
「あれって狐じゃない?」
一番に見つけた柚香が、声を上げ俺ら二人は気づいた。ここは田舎と言う訳ではないが、獣は度々目撃されているが、狐が出たと言う事は聞いたことがなかった。
「珍しいな、狐なんて見るの何年振りだろ」
「…碧色の目を持った種類の狐なんかいたか?」
俺が近づきながら、疑問を呟いた途端に、こちらに気づいたか鳴き声を上げた。その瞬間、世界が歪んでいる様に感じ、気が付いたら目の前は知らない場所となっていた。
俺はすぐに辺りを見渡したが、すでにそこは見たことのない荒地となっており、すぐそこにいた狐は消えていた。
「おい、徹、お前地理には詳しい方だよな?質問だが、こんな場所知ってるか?」
「いや…少なくとも日本にこんな所は無いはずだが…」
「じゃあここは…」
俺ら三人共は、知らない場所へと突如として、放り投げだされた様な状況と急になってしまった。少しでも情報をと、スマホを見ようとした時、それは現れた。
「ヤバい隠れろ!」
日里士が声を上げて、とても汚れている湖の周辺に残っている草と岩の間に俺らを押した。
僅かに見える隙間から外を覗くと、全身がとても筋肉質の白い体をしており、その手には金棒があり、頭に角が二本ある、まさに鬼がそこにいた。
日里士がすぐに気が付いたおかげで、あの鬼には気づかれる前に隠れられたが、もし見つかっていたらと手に汗を握った。
「あれどう見ても鬼だよな?」
「…うん、そうだと思う」
「鬼だとしたら不味いよな?」
「良く昔の話では、鬼は悪者が多いからな、それにあの手に持っている物は、どう考えてもそういうことだろう」
「過ぎ去るのを待とう…」
少し経ったら鬼はどこかへ行ったのか、姿は見えなくなっていた。
日里士は少し岩から顔を出して、辺りの確認を行っていた。
「あの鬼の姿は見えない、一先は安心だ」
その後は、俺達の身の安全を確認し、一時の安心を手にしたのだった。
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