第9話
あたし、マンドラゴラ! マンドラゴラ・オフィシナルム! 無事に毒耐性も獲得できたわけだし、やっぱりちょっぴり特別な関係っぽくマンドラゴラって名前で呼びたい? なんで? ねえ! なんで? 絶叫毒をクリアした程度でこのあたしを呼び捨てにできると思った? なんで? まだまだ! 律儀に「マンドラゴラさん」って呼びなさい! でないと、
仮に! 仮によ! あたしと仲良くなって何したいの? デート? なんで? いいよ! ただそこらへんを徘徊すればいいのね! 違う? なんで? あたしを地面から引き摺り出してほったらかしはしないよね! 手繋ぎデート? なんで? しかも指と指を交互に組んだ恋人繋ぎ? お互いの指を全部へし折るプロレスのアレね! 違う? なんで?
ちなみにあたしは嬉しいとところ構わず叫ぶから無差別絶叫毒散布事件に発展するけど責任取れる? オンナノコに「責任取れる?」なんて言わせて自分だけ逃げたりしないよね……? 恋人繋ぎは普通の手繋ぎよりも手のひらが密着して相手の熱を感じ取れるし、身体の距離感が近くなるからより効果的、なの……。効果って、何の? 接触毒よ
え? 水で満たさなくても、二人の間を真空状態にすれば絶叫毒も届かないって? 確かに音を伝播する物質がなければ神経毒の効果範囲外になるかもね……。でも。どうやって二人の空間を真空にするの? あたしは魔法植物少女だから平気だけど、あなたは真空曝露に耐えられる構造してるの? どうせなら、恋人繋ぎからの接触毒の方がよくない……? ほら……、こうして……。プロレスラーがガッチリ組み合うように……。
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