第2話 理不尽なる怒り
意味がわからない。
なぜお前はいきなり怒り出すんだよ俺が何かしたかお前が勝手に何か初めて勝手に失敗したくせに文句を言っただけでなぜ俺が怒られなければならないんだ。
お前ふざけんなよお前のせいで俺がこんなになったのに何様なんだよ自分の行動がどういう結果になるか考えて行動しろよ。なんで俺がいつも迷惑被って嫌な思いをしなければならないんだよ。そもそもお前がもっと感情を抑制していれば俺はこんなに薬を飲まなくても良かったんだよお前のせいでこんな体になったんだよ一度バールで頭を叩いてやろうかそうすればお前の頭も少しは良くなるんじゃないのか。
そもそも自分で勝手に行動してミスしてもへらへら笑って同じような失敗を繰り返す。こちらの何かが壊れたり壊れされかけてもへらへらへらへらへらへら! なんで壊した側が怒って壊された側が怒られて心を砕かれているんだよ■すぞお前は■ね■ねお前は■ね! お前がいると皆が不幸になるお前の行動のほとんどが悪い結果につながっている。もっと考えて行動しろ反省しろよ学習しろよなんでそんなことが出来ないんだ当たり前のことだろうが■ねよぶっ■すぞあああああああ!
……理不尽だ。なでこの世には頭を良くする薬がないんだ。感情を抑制する薬がないんだ、足りない頭を補強するものがないんだ、不完全すぎる。この世を創った何者かはどうかしている。不完全性が高すぎる。
どうしろと。何をしろと。俺はどうすれば、どうすれば。
全てが終わってお前は呑気に眠っている。その頭を、喉を、胸を、一度引き裂いてやりたい、その中身を普通の人間のものと入れ替えればまともな人間になれるのか? そうなるのであればとっくにそうしている。今も少し前の瞬間もそんな夢、幻想、儚い光景が現れては無意味だ幻想だとささやくもう一人の自分がいる。
ああ、理不尽だ……何もかも理不尽だ……幸福の振り戻しが早く来てほしい。不幸の瞬間が早く終わってほしい。
なぜだ。なぜだ、なぜだ、あああ……もう。なぜだ……なぜお前はこんなにも、おかしいんだよ。もっとまともになれよ。もう、こんなのは……。
くそが。くそが。くそが。
どうか神様、仏様、なんでもいい、悪魔でもなんでもいい。あいつをまともに変えてくださいお願いします。少しの冷静さと思慮深さを加えるだけでいいんです、それだけがあれば文句は言いません、どうかどうか……ああ。
今日が終わる。楽しい気分も達成感も吹き飛ばされて理不尽な怒りを向けられて私は今日は悪夢を見るだろう。それが夢と自覚出来るのかされないのか、そういえば今朝は、お前の夢を見て嫌な気分で起床した。
あれは、前触れだったのか。今日は厄日だと。私に不幸が訪れる予兆だと。
だとしたら私は言いたい。対して幸福な出来事が起きていない私の身に、これ以上試練を与えないで。私は、ツギハギだらけの心と体を必至に繋ぎ止めてかろうじて日々を迎えている状態。もう、余裕など、そんなものは、ないのに。
まだ、何かを奪うのか、試練を押し付けるのか。
どこまでも続く、長いトンネル。明けない夜。終わらない冬。
ああ……どこまでも、暗い、辛い、トンネルが、続いている。
どこまでも、いつまでも。
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