第15話 いどう→まえ
まじゅつのけんきゅうなどひかりのめがみをたおせばいくらでもできる。
わたしはほんだなをむしして
ちじょうをめざすことにした。ろうかには
いのちをうばわれるまぎわのにんげんのかおを
かたどったぎょうそうの
レリーフがいくつもならんでいる。
おんな。こどものものがおおい。
そのまえをとおりすぎると。
「ひきかえせ!
「ひきかえすのよ!
これはにんげんのしんりにはたらきかける
こうみょうなわなだ。おそろしいかおをした
にんげんのかおのせきぞうから
けいこくをはっするこえがしたのならば
だれしもいまきたみちをもどってしまうだろう。
じつはこのさきにはわななどない。
おくびょうかぜをふかせて
おいかえすだけのわななのだ。
いちおううかいするみちもよういしてあるが
そちらにはもちろんわながたくさんしかけてある。にんげんどもをそちらにゆうどうし、
おろかなぼうけんしゃどもをこうりつよく
しまつする。というしかけでもある。
わたしはけいこくをしてくるせきぞうのつうろを
なんらちゅうちょなくあるいていった。
ああ!ああ!なんということだろう!
せきぞうのひとつのくちから
オリハルコンのやじりがひらいし、
わたしのそくとうぶをうちぬいたのだ!
なぜそんなわながしかけられていたのか。
わたしにはかいもくけんとうがつかない。
まさかルーカスがようじんぶかく
つうろのわなにかいりょうを
くわえていたのだろうか?
そのこたえをおしえるものはいない。
かわりにわたしをちょうしょうする、
ひかりのめがみがすがたみえる。
だからひきかえせばよかったと
いいたげなかおした、そんなひょうじょうで。
ざんねん!わたしのふくしゅうのたびじは
ここでおわってしまった!
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