新たな高校で勝ち組人生を手に入れたかった
第19話 活動再開
あの後、数日怪我の様子を見ることになったがさほど日数要らず退院できることになった。
退院した次の日、僕は黒部さんから退院したから早速練習を始めようとハンター協会に呼び出されていた。黒部さんは流石に退院直後から体を動かす練習はしないって言ってたけど…。
コンコンコン
「失礼しますー」
一度、黒部さんから高校を勧められた時からもう何度か使わせてもらっているこの部屋は僕と黒部さん専用の部屋と化しているため最近僕はハンター協会に来たら、ここに直行するだけになっている。
(まぁ僕としては人と話さなくて済むから嬉しい限りなんだけどなぁ…)
部屋に入ると、僕が来たのを見た黒部さんが早速話しかけてくる。
「おはよう、明君。来てもらったばっかで悪いが一階の方に用事があるからそのまま反転して部屋から出てくれ」
「はい、はい…はい?」
移動しながら黒部さんの話を聞くと、どうやらあの初ダンジョン探索は自分で得た魔石やモンスターの素材をハンター協会で換金してもらうまでが一連の流れだったようで、入院していてできなかったのを今やろうという話だった。
練習用のダンジョンであるため金額は高くはないそうだけど、初めての換金ということで一種の様式のようになっているらしい。
という事でやって来たは、ハンター協会一階にある買取窓口。利便性を高めるために一階のエントランスの近くに普通の窓口とは別に設けられているらしい。
「はい、これ」
受付に行く前に黒部さんから数個の袋を渡される。僕が狩ったモンスターの魔石やら素材やらを黒部さんが種類ごとに分けてくれていたらしい。
「本当はこれも明君がやるべき事なんだけどね。今回は特別に俺がしておいたよ。次、買取窓口に来るなら魔石、素材をそれぞれモンスター別に、さらに素材は部位ごとに分けてくるんだよ?」
これも買取の時短の為らしい。数については職員の方が数えるそうなんだけれど、その際に種類が混ぜこぜだと時間を食ってしまい窓口が混んでしまうそうだ。できるだけ混まないように色々と工夫されているらしい。
僕が窓口で袋を渡すと、職員の方が無駄のない洗練された無駄ではない動きで換金してくれた。
「スライムの魔石・粘液がそれぞれ一つ10円で合計2個なので20円。
ゴブリンの魔石が一つ10円で合計100個なので1000円。
ゴブリン亜種の魔石が一つ100円で合計1個なので100円。
ゴブリンキングの魔石が一つ200円で合計1個なので200円。
全部で、1320円となります」
黒部さんが言ってたけど本当に小遣い程度だなとは思いつつ、お金を受け取る。金額は少なくとも自分で稼いだお金には間違いないので達成感が湧き、満足感も湧いてくる。
「初めてのダンジョン探索だよね?そのままダンジョンボスを倒してくるなんてすごいね」
換金し終えた職員さんが僕に話しかけてくる。
「い、いやそれほどでも…」
「いやぁ、十分すごいさ。前にゴブリン亜種の魔石を沢山持ってきていた子もいたけど今年はすごい子が沢山居るねぇ」
急に話しかけられたことによって僕が反応に困っていると、
「おいそこぉー。油売ってんじゃないよ」
上司らしき人物に怒られて、頑張ってねぇと応援して次の人の相手をし始めた。
「黒部さん、換金終わりました」
窓口から少し離れた所でこっちを見ていた黒部さんの方に行き、換金が終わったことを報告する。
「おう、どうだったか?」
「確かに小遣い程度の金額でしたけど嬉しかったです」
黒部さんはそうかとほほ笑んでくれる。
「練習用のダンジョンだからな。安いのは仕方ないさ。高ランクになると魔石一つに何十万という値が付くぞ」
「それは……想像がつかないですね。う~ん?黒部さん、この買取った魔石、素材ってどんな風に使われているんですか?正直言ってゴブリンとかスライムのものって要りませんよね?」
「おっ!良いとこに気が付くな。実は、買取窓口で買い取ってるのはハンター協会じゃなくて財団っていう組織なんだ。ハンター協会は財団とハンターの仲介をして、仲介料を財団から貰っているんだそうだ」
てっきりハンター協会が買い取ったものを使っているとばかり思っていた僕は少々驚く。
「へぇ~、そうなんですか。でも結局、買い取ったものをは如何するんですかね?」
「モンスター、ダンジョン、魔石やらを研究するらしいんだ。何ならその財団からモンスターの生け捕りの依頼がハンター協会に出されることもあるぞ」
モンスターの生け捕り!?
「えっ?それって危なくないんですか?」
僕は驚きのままに疑問を口に出す。
「それが、その財団はダンジョンが現れる前から超自然的なモノとか生き物とかを研究したり、管理していたらしいんだ。俺も生け捕りにしたモンスターを運ぶときに、財団の施設を少しだけ見せてもらえたんだがモンスターより危険なヤツラがわんさかいたよ」
「じゃぁモンスターが逃げても、より危険な存在を相手にしていたから問題ないってことですね。それなら、何でダンジョンを自ら探索しないんでしょうか?」
「財団は余り世間に認知されたくないそうなんだ。だから俺たちハンター協会を間に通しているそうだ」
その後は、黒部さんにもっと詳しくハンターのシステムを教わって一日が終わっていく。
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