Verità e amore【好きと言えなくて】

華愁

秘密の片想い

僕には五年間片想いしている相手がいる。


愛水璃夜みえりよ


名前の通り、ふわふわした可愛い系男子だ。


高校の三年間同じクラスで

好きだと自覚したのは一年の夏だった。


 

今の関係を壊したくないという

臆病な僕はその想いを璃夜に伝える勇気はない。


そうして、ずるずると五年も経ってしまった。


年月を重ねる毎に言えなくなっていく……


僕たちも今年で二十歳になる。



もうすぐ専門を卒業して

別々の道を歩んでいく。


゜.:。+゜.:♡゜.:。+゜.:。♡゜.:。+゜.:


❰半年後❱


今日は卒業式だ。 


とうとう言えないまま

二度目の卒業式が来てしまった。


これはきっとそういうことなのだろう(苦笑)


僕は就職、璃夜はたま二年短大に行く。


友人関係は終わってないから

休みの日とかに遊べたらと思っている。


大丈夫、また会える。


そう信じて僕は駅の階段を登り

璃夜はバス停に向かった。

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