スライムくん!

神凪紗南

プロローグ

「スライムさん。目、覚まして」

雨が降りしきる森の奥。

周りにはあまたのモンスターが倒されている。

その真ん中には雨でびしょぬれになってボロボロになった少女が、少女以上にボロボロな瞳を閉じたスライムを抱えていた。

「意識のないときに無理矢理はしたくなかったけど…」

少女は覚悟を決めて、スライムに口づけをした。

すると、スライムから光が溢れてくる。

そして、少女の手からスライムがふわっと離れて、浮かぶ。

光がますます強くなり、そのまばゆさに少女は目を閉じる。

光がだんだん弱まり、少女はやっと目を開けた。

「ありがとう、ヒカリ」

そこには、スライムではなく、一人の見目麗しい青年がいた。

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