スクールバス拾いました

黄昏 暦

スクールバス拾いました

第1章 予期せぬ遭遇編

プロローグ 恒星間輸送船ユーフレナル

ワタシは輸送船ユーフレナルの中央人格AI

輸送船オーナーのモールからはユーと呼ばれている。


現在、本船ワタシはランダット星系で精製された金属キューブを積載して

イラバニア星系に向けて通常航行中いどうちゅう


今回の行程も半ばに差し掛かっていて、

現地イラバニア到着はおよそ300時間後を予定している。


この船ワタシのオーナー兼キャプテンであるモールは現在、

船内に作られた果実育成のうえんスペースで収穫作業をしている。


あきれた事に、わざわざでだ。


どうやら、どこかで【自家製果実酒の作り方】を見つけて

自分で作ってみたくなったらしい。


『モール、定時報告です 船外、船内共異常なし』


「ユー、何か情報は入って無いか?」


『前の仕事の報酬振込通知とリゾートの勧誘広告ですね、他は何もありません』


その時、私のセンサーが異常を察知した。


『モール、近くで瞬間的な重力異常を感知しました。

どうやら無人惑星の表層付近のようです。

珍しい事例ですね。どうしますか?』


「せっかくだから、詳しいデータを取って連邦に情報圧縮通信パックで送ってやろう」


『了解しました、惑星に接近して重力異常を感知した付近のデータを収集します』


ワタシの進路をその無人惑星に向ける


『まもなく惑星、登録名ネラボンボキラに接近、データ取集を開始します』

「わかった、やってくれ」


『モール、惑星表面ちじょう重力異常もんだいのあったあたりで、複数の生体反応を確認。

 ヒューマノイドタイプが10体、原生生物に襲われているようです』


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る