第6話
ヴィクティム姉様の死亡確認から10分お父様は泣き崩れているお母様を抱きしめている。
ヴィティム兄様は必死に我慢しているようだが昨日のような表情をしていない。まるで何かを我慢しているような…
そんな表情をしている。
ポーヴゥ兄様は自分の部屋に帰った。去り際は必死に涙を我慢していた。
サージ姉様は必死に涙を我慢し抱きついて静かに泣いているスゥール姉様の頭を撫でている。
犯人は未だわからず魔法を使った形跡もなし、完璧な暗殺である。
「大丈夫!きっと…犯人…見つかるから!」
サージ姉様は私とスゥール姉様をギュッとしてそう言う。
自分も辛いはずなのに私たちを気遣っている…
ピシッ
そんな音が…まるで割れそうなガラスにさらにヒビが入ったような音がした…
それからは飛ぶように時間が過ぎた
ヴィクティム姉様の死体は棺桶の中に大切に入れられ保管してある
今日に葬式の準備を明日に葬式をする。
場にいたみなは各々の部屋へ戻る
私は部屋に入り机に近づく…頭を掻き、そして…行き良いよく机を叩く
「はは…やってくれたな…」
普段感情を本気で表に出さないロヴィーナだったが今のロヴィーナは虚ろな瞳でその奥に全てを飲み込むような闇を感じる。
その姿を見れば誰もが美しく、そして恐ろしいと思うだろう。
(どうする…このまま計画を進めるか…それとも…)
ロヴィーナはあの時の光景を思い出す疑っては行けない…信じたかった人に無限解析をしたあの瞬間を…
そして…覚悟を決める…
〜次の日〜
私とあの人を除き城の人はみな教会に出向いた
もちろん国の人々もである。
ヴィクティム姉様は平民にも優しくまさにみんなの鏡のような存在であった
「どうしたんですか?こんな時に呼び出して、もうすぐ葬式が始まりますよ、ロヴィーナ」
「えぇ…そうですね…ヴィティム兄様」
「そうですよ、さぁ行きましょう」
「その前に…聞いてもいいですか?ヴィティム兄様」
「なんですか?ロヴィーナ」
「あなたですね…ヴィクティム姉様を殺したのは…」
「どうしたのですかをロヴィーナ。私がそんなことする訳ないではありませんか」
「お兄様…私のスキルのひとつが無限解析だと言うのは…2日前お話しましたね」
「これがまたすごいスキルで色々わかってしまうのですよ」
「そうですか…例えば?」
ヴィティム兄様は顔色を変えずに私の話を聞いている
「状態異常はもちろんステータスや次のレベルまでに必要な経験値数や…」
場の空気が静かになり緊張が走る
「殺した数や…その相手の名前とかもわかってしまいます。」
「なるほど…バレていましたか…」
「えぇ…まぁ〜他にも理由はありますかね」
「ハハハハハ!だとしたらバカだねぇ!1人残るとは!」
ヴィティム兄様はまるで人が変わったかのように高々と笑う
その瞬間後ろのドアが開く
「おい…どういうことだよ…お前が…姉貴を…」
そこには教会にいるはずのポーヴゥ兄様が立っていた
「なんだ残っていたのかポーヴゥ」
「そんなことはどうでもいい!どういうことだよ!兄貴が姉貴を殺したって!どういうことだよ!」
ポーヴゥ兄様は現実を受け入れられずにヴィティム兄様に迫る
「そのままの意味だよ…私が殺した!」
ポーヴゥ兄様は絶望したかのように膝を着く
「なんで…なんで殺したんだよ!」
ポーヴゥ兄様は泣きながらそう叫ぶ
「そんなの邪魔だったからに決まってるだろ」
「う゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!」
その言葉にポーヴゥ兄様は怒りを顕にしヴィティム兄様に突っ込む
「ポーヴゥ兄様!ダメ!」
私はそう叫ぶが遅かった…ポーヴゥ兄様は刺されていた
心臓に一撃…間違いなく絶命だろう
「はぁぁ…少しは出来るやつだと思ってたのに…どっすっかな〜」
そういった後ヴィティム兄様は何かを思いついたのかニヤけた
「よーしこうなったら全てポーヴゥになすり付けるか!
そうだな〜犯人はポーヴゥでそれに気づいたロヴィーナであったが殺されてしまってそれをたまたま目撃した僕がポーヴゥを殺した…こういうシナリオにするk「残念ですがヴィティム兄様」
そう言ったヴィティム兄様だったが私がそれに覆い被さる
「これは全て通信魔法により教会に見られています」
「何!?」
「逃げられませんよ…ヴィティム兄様…いや、ヴィティム」
ロヴィーナはまっすぐヴィティムを見る
ヴィティムはロヴィーナの虚無の目を見て一瞬恐怖を感じる
しかしすぐに立ち直りロヴィーナに襲いかかる
「お前は私に勝てない!こんなちっぽけな星の創造神が与えた力ではな!」
ロヴィーナはヴィティム雅味踏み出す1歩を無限解析で解析しそこにリフレクションをセットする
「お得意のリフレクションか!悪いが知ってんだよ!」
ヴィティムはそう言いリフレクションを踏むギリギリのところで避ける
「お前の武器は短剣!しかもさっきまで通信魔法を使っていたお前にはもうほとんど魔力は残ってないだろ!
ブーストを使う余裕も無いはずだ!その証拠に何とか防ぐだけで精一杯のようだな!」
「それはどうかな?」
「はぁ?どういうことだ?」
「こういうこと!」
そういい私はブーストとウィンドブーストをかける
「!なぜだ!なぜブーストとウィンドブーストを使える!お前は通信魔法を使っていた!あんな大量に魔力を使う魔法を使っておいてなぜまだ魔法を使える!?」
「答えは簡単…新しいスキルですよ、魔力吸収…空気中の魔力を吸収するスキルです」
「なんだと!?くっ!まだだ!私にはスキル第六感を持ってる!お前の攻撃なんて防げる!」
「そうですか…」
そういい私はリフレクションを設置し一気に距離をちじめる
「はっ!そんな攻撃おみとおsグフッ!」
ヴィティムはロヴィーナの攻撃を防ごうとしたが喉を刺される
「言ってませんでしたね…構成魔法…使えるんです」
ロヴィーナは構成魔法で靴を刃物の構造に書き換えた
「あっ…死んでるから聞こえませんか」
ロヴィーナはヴィティムの死体を見て改めて自分が殺したと自覚する
「ゔっ!」
私は戻しそうなのを必死に抑える…
「まだだ…こんなんじゃダメ…人を殺したくらいで…ゔっ」
(こんなことで動揺してはいられない…今回の件でわかった…)
ロヴィーナはヴィティムに無限解析を使った時を思い出す
その時ロヴィーナは見た…ヴィティムは精神崩壊し、精神支配を受けていた
そして先程のヴィティムの発言
(間違いない…敵は…神…しかも無限解析でもっても精神崩壊と精神支配までしか分からない何か…)
もちろんロヴィーナは敵を軽視してはいなかった
あの二人の神様ですら理解できない何か…ロヴィーナは考えていた…だがやはり理解できなかった
(一体…何がヴィティム兄様を…)
ロヴィーナの顔は悲しみに打ちひしがれていた…
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