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    この物語の主人公は1人で抱え込んでいたのではなく、自身の思いを相手の価値観で塗りつぶされることを恐れたのでしょうか。
    自身の中では、多くの出来事が少しずつ蝕んでいたのを、一度に全て話すことが出来ないほどに積み上げられたものの一つを取り上げて「そんなこと」と表面上の思考だけで軽くあしらわれるのが怖かったのかも知れません。
    そして、もしかしたらこの人なら自分の内側を覗こうとしてくれるかも知れない、という人を入り口に案内したら、外装だけを見て引き返してしまったと。
    僕はこの話を読んで、そういった時の絶望のようなものを感じました。
    受け取り方は人それぞれなので、行き着く答えは読者一人一人で違うのでしょうが、楽しく読めました、面白かったです。

    作者からの返信

    コメントいただき大変ありがとうございます。
     仰る通り、私も物語の行きつく「答え」は多種多様であると考えており、そんな中、柴山様の「受け取り方」を拝読することができ、大変光栄に思います。
     内側に対する言葉として「外装」という表現をされていて、それがとても絶妙な使い方だと思いました。
     長文をいただき、大変励みになりました。読了いただき、ありがとうございました。