女子のからだのあやめちゃん

ヤッキムン

第1話

中3の時に、大阪の中学に転校した。

大阪の家に初めて入った瞬間に、霊の存在を感じた。

ボクの部屋は2Fだったから、行ってみようと、階段を2~3段、登っただけで、2Fにも、何かしら、霊のいるのを感じた。

一気に階段を登りきって、ボクの部屋に、パッと入ってみた。

入った瞬間に、かわいい、ちっちゃな、お人形さんの存在をいくつか感じたけど、実際には、部屋に、お人形さんなど、どこにも見当たらなかった。前に住んでた人の、好きで持ってたお人形さんなのかなあ~って思った。


ボクは、なんとなく、

「こんにちは~」

って部屋の中に、しゃべりかけてみて、それから、ボクの部屋を整理し始めた。

中2くらいから、ボクは可愛い下着を好きで集めていたから、荷物から、下着を取り出して、いちばん先に、新しいタンスの引出しに、きれいに並べて入れてみた。


その日の晩、部屋で寝ていたら、ボクの上に、霊の乗っかってくるのを感じた。ボクの体を優しく包み込んで、ボクの顔にキスしてるみたいだった。


何日間か、ずっと、夜はそんな感じだったけど、ある晩、

「こんばんは~、うちの部屋に、ようこそ~」

って、女の子の声で、霊に話しかけられた。

びっくりして、だまって、返答しなかったら、

「うちの名前は、ようこではないけど、ようこそ~」

って、わけのわかんないことをボクに言ってた。

それでも、だまってたら、

「うちは、かよです。よろしくね~」

って言ってきたから、

「あっ、かよちゃん...よろしくお願いします」

って、ボクも返してみた。

「可愛い下着、いっぱい集めてはるのね~」

って言われたから、

「あっ、はい。中2くらいから、好きで集め始めてるんです」

「うちも、下着、めっちゃ好きで集めてるのよ。うちら、仲良くなれそうねっ!」

「そうですねっ。嬉しいです」

「うちら、めっちゃ似てるのかもね」

「そうなんですね!良かったです。お人形さんも集めてるんですか?」

「そうなの。ちっちゃいお人形さん、集めてるのよ。あっ、見えた?」

「なんとなく、部屋に入った瞬間に、見えたような感じしました。みんな、どれも可愛いですね~」

「ありがとう。じゃあ、またね~」

って言って、静かになったから、ボクもすぐ眠りについた。

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