第7話
「放課後の陸上部に、誰か入りたいの、おるか~?」
って先生に言われて
「は~い!やりたいです~」
って手をあげた。
その日から、放課後に陸上をやることになった。
放課後、校庭に集まった。
ボクは走るの速いし好きだから、リレーとかをやりたいな~って思っていた。
「あやめっちは走り幅跳びやな」
って先生に決められた。
走り幅跳びをやるの、ボク1人だったから、校庭の砂場に向かって、その日、ずっと1人で、走り幅跳びをやっていた。
校舎のボクのクラスの教室の窓から、嬉しそうに笑って女子もボクのこと見てる。1人で砂場に向かって、ひたすら飛び続けてるボク。
「これはこれでカッコ良かったりして...」って思いながら、飛び続けていた。
リレーになった子らは、みんなで嬉しそうに校庭を走り回っている。
短距離走の子らは、自分のタイムを縮めるために、ひたすら走ってるから、走り幅跳びで飛び続けてるボクと、結局、同じようなものなのかな~って思った。
ボクはちっちゃい頃から女の子みたいな体。
幼稚園の時とかも、みんなから女の子だと思われてきた。
走り幅跳びをしていても、たぶん可愛い女の子のように見えてるんちゃうかな?
たぶん
「きゃあああああ」
「え~いっ!うぉりゃあ~!とりゃあ~!」
とかって言いながら、可愛く飛んでいると思う。
タッタッタッタッて砂場まで走って。
可愛い女の子みたいに。ピョンって。
走り幅跳びを。
だんだんと飛んでて面白くなってきた!
でも、1人で飛びながら、いつも
「もしかして、リレーに呼ばれるんちゃうかな?」
って思っている。
女子のからだのボクなので。 ヤッキムン @yakkimn
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