第233話 引く

「じゃあ、その出た数からさっきの数を引くと?」


頭を抱え込んでしまったのは、先日行った孤児院で、シスターから「とても賢い」と太鼓判を押されて引き取った子だった。


私は、

(私の後継者に相応しくないわ)

と、間引く事を決める。


孤児院ならまだまだ沢山あるもの。

今の養子達以上の子が見つかる筈。




★☆★


独身(未亡人?)の女貴族が、自分の後継者に育てる養子を物色中。


既に、数人の養子を引き取ってはいるけど、イマイチ納得していない模様。


“間引く”っても、後継者候補から外し、使用人扱いにする。って感じだ。


孤児院の子供を養子にしてるのは、“ノブレス・オブリージュ”の一環。

縁も縁もない、孤児院の子供を自分の後継者に選ぶってのは、美徳なんじゃねーの?

知らんけど。



☆★☆


次のお題は〖事情聴取〗

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る