第064話 甘い匂い

「くっ! まただ!」


何をやっても上手くいかない。

切羽詰まったまま、秒針の音がうるさく急かす。

そんな時、どこからともなく漂ってくる甘い匂い。


それは、死の匂い。


死神の振り下ろす大鎌の、

奥歯が軋むような匂いなら、

甘んじて受けもしようが…


淫魔よ。

私は決して自らの意志でせいを手放したりしない。




★☆★


最初は、匂いにおびき寄せられて…って考えたんだけど…。

やっぱ、「死んだら楽になる」なんて考えず、踏ん張ってほしいよなって。



☆★☆


次のお題は〖謝罪〗


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